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太陽光発電設備とフェンス等は一体でないと判断、一部取消し

 太陽光発電設備とともに取得した設備を囲むフェンス、門扉等が取得の日から事業の用に供されてきたか、また太陽光発電設備とは別に特別償却が適用できるか否かの判断が争われた事件で国税不服審判所は、フェンス、門扉等が発電設備とは別個の減価償却資産と認められ、かつ取得の日に事業の用に供されたと認められると判断して、原処分の一部を取り消した。

 この事件は、一般区域貨物自動車運送事業並びに太陽光の発電及び売電に関する事業を行う法人が、太陽光発電設備等を取得した事業年度における申告の際に、その設備等に係る償却費を損金に算入して法人税等の確定申告をしたのが発端となった。

 この申告内容に対して原処分庁が、太陽光発電設備等は取得をした事業年に事業の用に供されていないことからその設備等に係る償却費を損金に算入することはできないなどして否認、法人税等の更正処分等をしてきたため、法人側がその全部取消しを求めて審査請求したという事案である。

 原処分庁側は、太陽光発電設備を囲むフェンス、門扉等は、太陽光発電設備とともに生産性向上設備等の確認を受けており、単独では生産性活動等の用に直接に供される減価償却資産とは認められないという判断から、フェンス、門扉等を太陽光発電設備と一体で取得し、かつ一体で事業の用に供したみるべきであると指摘。また、太陽光発電設備について系統連携が行われて事業の用に供したのは取得の日を含む事業年度の末日よりも後であるから、フェンス、門扉等はその事業年度に事業の用に供されてはいないと主張して、審査請求の棄却を求めた。

 これに対して裁決は、フェンス、門扉等は太陽光発電設備とは物理的にも機能的にも一体ではなく、別個の減価償却資産であると認定するとともに、太陽光発電所内への外部からの侵入を防止し、同発電所内での事故や設備の毀損、盗難等を避けることを目的に設置されたものであるとも認定した。

 その上で、法人側が太陽光発電設備を取得してから系統連携が行われ、売電を開始するまでの間も、フェンスや門扉等は太陽光発電設備を第三者による毀損や盗難から保護し、かつ接触による感電事故等を防止する機能も発揮していたと認められることから、取得の日から使用が開始され、かつ事業の用に供されたと認めるのが相当であると判断、原処分の一部を取り消した。

                      (2018.06.19国税不服審判所裁決)

提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)



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3月31日更新

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 太陽光発電設備とともに取得した設備を囲むフェンス、門扉等が取得の日から事業の用に供されてきたか、また太陽光発電設備とは別に特別償却が適用できるか否かの判断が争われた事件で国税不服審判所は、フェンス、門扉等が発電設備とは別個の減価償却資産と認められ、かつ取得の日に事業の用に供されたと認められると判断して、原処分の一部を取り消した。 この事件は、一般区域貨物自動車運送事業並びに太陽光の発電及び売電に関する事業を行う法人が、太陽光発電設備等を取得した事業年度における申告の際に、その設備等に係る償却費を損金に算入して法人税等の確定申告をしたのが発端となった。 この申告内容に対して原処分庁が、太陽光発電設備等は取得をした事業年に事業の用に供されていないことからその設備等に係る償却費を損金に算入することはできないなどして否認、法人税等の更正処分等をしてきたため、法人側がその全部取消しを求めて審査請求したという事案である。 原処分庁側は、太陽光発電設備を囲むフェンス、門扉等は、太陽光発電設備とともに生産性向上設備等の確認を受けており、単独では生産性活動等の用に直接に供される減価償却資産とは認められないという判断から、フェンス、門扉等を太陽光発電設備と一体で取得し、かつ一体で事業の用に供したみるべきであると指摘。また、太陽光発電設備について系統連携が行われて事業の用に供したのは取得の日を含む事業年度の末日よりも後であるから、フェンス、門扉等はその事業年度に事業の用に供されてはいないと主張して、審査請求の棄却を求めた。 これに対して裁決は、フェンス、門扉等は太陽光発電設備とは物理的にも機能的にも一体ではなく、別個の減価償却資産であると認定するとともに、太陽光発電所内への外部からの侵入を防止し、同発電所内での事故や設備の毀損、盗難等を避けることを目的に設置されたものであるとも認定した。 その上で、法人側が太陽光発電設備を取得してから系統連携が行われ、売電を開始するまでの間も、フェンスや門扉等は太陽光発電設備を第三者による毀損や盗難から保護し、かつ接触による感電事故等を防止する機能も発揮していたと認められることから、取得の日から使用が開始され、かつ事業の用に供されたと認めるのが相当であると判断、原処分の一部を取り消した。                      (2018.06.19国税不服審判所裁決)提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)
2019.01.28 16:28:33