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「消費税還元セール」 反動減対策で解禁検討

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 2019年10月の消費税率10%への引き上げに際して、政府は「消費税還元セール」の解禁を検討している。14年の5%から8%への増税で、駆け込み需要による反動減で消費が長期間冷え込んだ教訓から、消費の変動を和らげるのが狙いだ。ただ、下請けの中小企業からは、セールのしわ寄せを警戒する声も上がっている。
 政府が6月に閣議決定した「骨太の方針」では、消費税増税時の景気変動対策として「事業者それぞれの判断で価格の設定が行う方策を具体的に検討する」との表現で、消費税還元セールの解禁検討を事実上盛り込んだ。
 14年4月の8%への引き上げ時、国内総生産(GDP)の個人消費は1~3月期は駆け込み需要で前期比2%増となった一方で、4~6月期は反動減で同4・7%減となるなど、大きく変動し、景気を冷やした。
 この際に政府は、増税直後のセール自体は禁止しなかったものの、消費税転嫁対策特別措置法で「消費税率分値引き」や「消費税は当店が負担」など増税分の値引きなどをうたうことを禁じた。
 結局、萎縮した小売業者はセール自体を自粛。増税日に税込み価格を一斉に値上げされたことが大きな消費変動につながったと政府はみている。
 そこで参考にしようとしているのが、日本の消費税にあたる付加価値税を導入している欧州だ。小売業者が、需要が高まる増税前に値上げしたり、需要が減少する増税後に値下げしたりして、需要の変動も比較的なだらかだという。これを参考に規制を緩める方向だ。
 ただ、還元セールは、1997年の税率5%への引き上げ時、還元セールの値下げ分を商品の納入業者が負担するなど中小企業にしわ寄せが生じたため禁止した経緯がある。政府は元請けへの監視強化で対応する方針だが、地方の商店経営者や中小企業の反発は必至で、自民・公明両党の支持基盤でもあることから「実現は政治的にもハードルが高い」と指摘する声もある。

提供元:エヌピー通信社

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 2019年10月の消費税率10%への引き上げに際して、政府は「消費税還元セール」の解禁を検討している。14年の5%から8%への増税で、駆け込み需要による反動減で消費が長期間冷え込んだ教訓から、消費の変動を和らげるのが狙いだ。ただ、下請けの中小企業からは、セールのしわ寄せを警戒する声も上がっている。 政府が6月に閣議決定した「骨太の方針」では、消費税増税時の景気変動対策として「事業者それぞれの判断で価格の設定が行う方策を具体的に検討する」との表現で、消費税還元セールの解禁検討を事実上盛り込んだ。 14年4月の8%への引き上げ時、国内総生産(GDP)の個人消費は1~3月期は駆け込み需要で前期比2%増となった一方で、4~6月期は反動減で同4・7%減となるなど、大きく変動し、景気を冷やした。 この際に政府は、増税直後のセール自体は禁止しなかったものの、消費税転嫁対策特別措置法で「消費税率分値引き」や「消費税は当店が負担」など増税分の値引きなどをうたうことを禁じた。 結局、萎縮した小売業者はセール自体を自粛。増税日に税込み価格を一斉に値上げされたことが大きな消費変動につながったと政府はみている。 そこで参考にしようとしているのが、日本の消費税にあたる付加価値税を導入している欧州だ。小売業者が、需要が高まる増税前に値上げしたり、需要が減少する増税後に値下げしたりして、需要の変動も比較的なだらかだという。これを参考に規制を緩める方向だ。 ただ、還元セールは、1997年の税率5%への引き上げ時、還元セールの値下げ分を商品の納入業者が負担するなど中小企業にしわ寄せが生じたため禁止した経緯がある。政府は元請けへの監視強化で対応する方針だが、地方の商店経営者や中小企業の反発は必至で、自民・公明両党の支持基盤でもあることから「実現は政治的にもハードルが高い」と指摘する声もある。提供元:エヌピー通信社
2018.07.06 08:38:34