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顧客への商品券の販売は非課税取引に該当すると判断

 顧客への商品券の販売が消費税法上の課税取引に該当するか否かの判断が争われた事件で国税不服審判所は、発行を受けた商品券の同一性を保持した顧客への販売であることを理由に、物品切手の譲渡に当たると判断して審査請求人側の主張を斥けた。

 この事件は、請求人が、顧客への商品券の販売を資産の譲渡等に該当しないと判断して消費税等の確定申告をしたところ、原処分庁が、商品券は他者が発行したものを請求人が譲り受けたものであるから、物品切手の譲渡に該当すると判断、その販売高を資産の譲渡等の対価の額に含めて算出した課税売上割合に基づき、課税標準額に対する消費税額から控除する課税仕入れに係る消費税額を計算して消費税等の更正処分等をしてきた。

 そこで請求人側が、商品券は請求人が発行したものと主張、原処分の全部取消しを求めて審査請求したという事案である。

 請求人側は、商品券が1)請求人の店舗のみで使用できる資金決済法上の自家型前払式支払手段に該当し、2)流通している商品券等には該当しないことを理由に、商品券の発行者は請求人であり、その販売は消費税法別表第一第4号ハに規定する物品切手の譲渡には該当しない旨主張して、原処分の全部取消しを求めたわけだ。

 裁決は、請求人と商品券の発行会社との間で締結した商品券の発行及び販売に関する契約が、1)発行会社が商品券を作成・発行の上で請求人に券面金額で販売し、これを請求人が顧客に再販売している、2)請求人が購入代金を支払うまで商品券の所有権は発行会社に留保される、3)商品券の裏面に発行元が発行会社である旨表示されている――ことから、発行会社が商品券を発行し、請求人に販売する契約になっていると認定。

 また、商品券は資金決済法上の前払式支払手段に該当し、発行者に義務付けられた手続きを実際に行っていたのは発行会社であったことを踏まえれば、発行会社が資金決済法上の発行者として商品券の発行業務を行っていたとも認定した。

 そうした事情から、商品券の発行者は発行会社であり、請求人は発行を受けた商品券につきその同一性を保持しつつ顧客へ移転させることにより、資産の譲渡を行ったものであるから物品切手の譲渡に該当すると判断、主張を斥けている。ただ、原処分庁の認定額が審判所認定額を上回ったことから、結果的に一部取消しという裁決結果になった。

(2017.08.07国税不服審判所裁決)

提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)

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3月31日更新

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 顧客への商品券の販売が消費税法上の課税取引に該当するか否かの判断が争われた事件で国税不服審判所は、発行を受けた商品券の同一性を保持した顧客への販売であることを理由に、物品切手の譲渡に当たると判断して審査請求人側の主張を斥けた。 この事件は、請求人が、顧客への商品券の販売を資産の譲渡等に該当しないと判断して消費税等の確定申告をしたところ、原処分庁が、商品券は他者が発行したものを請求人が譲り受けたものであるから、物品切手の譲渡に該当すると判断、その販売高を資産の譲渡等の対価の額に含めて算出した課税売上割合に基づき、課税標準額に対する消費税額から控除する課税仕入れに係る消費税額を計算して消費税等の更正処分等をしてきた。 そこで請求人側が、商品券は請求人が発行したものと主張、原処分の全部取消しを求めて審査請求したという事案である。 請求人側は、商品券が1)請求人の店舗のみで使用できる資金決済法上の自家型前払式支払手段に該当し、2)流通している商品券等には該当しないことを理由に、商品券の発行者は請求人であり、その販売は消費税法別表第一第4号ハに規定する物品切手の譲渡には該当しない旨主張して、原処分の全部取消しを求めたわけだ。 裁決は、請求人と商品券の発行会社との間で締結した商品券の発行及び販売に関する契約が、1)発行会社が商品券を作成・発行の上で請求人に券面金額で販売し、これを請求人が顧客に再販売している、2)請求人が購入代金を支払うまで商品券の所有権は発行会社に留保される、3)商品券の裏面に発行元が発行会社である旨表示されている――ことから、発行会社が商品券を発行し、請求人に販売する契約になっていると認定。 また、商品券は資金決済法上の前払式支払手段に該当し、発行者に義務付けられた手続きを実際に行っていたのは発行会社であったことを踏まえれば、発行会社が資金決済法上の発行者として商品券の発行業務を行っていたとも認定した。 そうした事情から、商品券の発行者は発行会社であり、請求人は発行を受けた商品券につきその同一性を保持しつつ顧客へ移転させることにより、資産の譲渡を行ったものであるから物品切手の譲渡に該当すると判断、主張を斥けている。ただ、原処分庁の認定額が審判所認定額を上回ったことから、結果的に一部取消しという裁決結果になった。(2017.08.07国税不服審判所裁決)提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)
2018.06.18 16:19:02