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代表者への役員給与には不相当に高額な部分があると認定、棄却

 代表取締役に支給した給与に、不相当に高額として損金に算入されない金額があるか否かの判断が争われた事件で国税不服審判所は、同業の類似法人の代表者に対する役員給与の最高額を超える部分の金額は不相当に高額な部分に該当すると判断して、棄却した。

 この事件は、自動車販売業等を営む法人が法人税の所得金額を計算する際に損金に算入した代表取締役に支給した給与の額を巡って、原処分庁が支給した額には不相当に高額な部分があり、その金額は損金に算入されないと判断して申告内容を否認、更正処分等をしてきたのが発端。そこで法人側が、代表取締役の職責を考慮せずに行われた原処分は違法であるなどと主張して、その一部取消しを求めて審査請求したという事案である。

 原処分庁側は、同業類似法人の代表者に対する役員給与の最高額と比較して極めて高額であり、明らかに不相当に高額な部分があるから、その最高額を役員給与相当額とし、役員給与相当額を超える部分は、不相当に高額な部分の金額として損金には算入されない旨主張して、棄却を求めた。

 一方、法人側は代表者の職務は別格であり、原処分庁が採用した同業類似法人の抽出基準も合理性を有するものではないから、役員給与に不相当に高額な部分の金額はない旨主張して、原処分の一部取消しを求めた。

 これに対して裁決は、代表者の職務の内容が特別に高額な役員給与を支給するほどのものであるとは評価し難く、原処分庁による同業類似法人の抽出基準には合理性があると指摘。また、代表者の職務内容に大きな変化はなく、法人の収益状況及び使用人給与の支給状況もおおむね一定であるにもかかわらず、同業類似法人の代表者に対する役員給与の最高額を上回っていると認定するとともに、最高額を支給する法人は請求人の法人よりも相当に経営状況が良好と評価されるとも指摘した。

 そうした点を考慮すると、役員給与のうちその最高額を超える部分は不相当に高額な部分の金額に当たると判断した。ただ、同業類似法人の中には業種の異なる法人も認められたため、その法人を除外した上で計算し直し、最終的には一部取消しという裁決結果になった。

 (2017.04.25国税不服審判所裁決)

提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)



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2月6日更新

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 代表取締役に支給した給与に、不相当に高額として損金に算入されない金額があるか否かの判断が争われた事件で国税不服審判所は、同業の類似法人の代表者に対する役員給与の最高額を超える部分の金額は不相当に高額な部分に該当すると判断して、棄却した。 この事件は、自動車販売業等を営む法人が法人税の所得金額を計算する際に損金に算入した代表取締役に支給した給与の額を巡って、原処分庁が支給した額には不相当に高額な部分があり、その金額は損金に算入されないと判断して申告内容を否認、更正処分等をしてきたのが発端。そこで法人側が、代表取締役の職責を考慮せずに行われた原処分は違法であるなどと主張して、その一部取消しを求めて審査請求したという事案である。 原処分庁側は、同業類似法人の代表者に対する役員給与の最高額と比較して極めて高額であり、明らかに不相当に高額な部分があるから、その最高額を役員給与相当額とし、役員給与相当額を超える部分は、不相当に高額な部分の金額として損金には算入されない旨主張して、棄却を求めた。 一方、法人側は代表者の職務は別格であり、原処分庁が採用した同業類似法人の抽出基準も合理性を有するものではないから、役員給与に不相当に高額な部分の金額はない旨主張して、原処分の一部取消しを求めた。 これに対して裁決は、代表者の職務の内容が特別に高額な役員給与を支給するほどのものであるとは評価し難く、原処分庁による同業類似法人の抽出基準には合理性があると指摘。また、代表者の職務内容に大きな変化はなく、法人の収益状況及び使用人給与の支給状況もおおむね一定であるにもかかわらず、同業類似法人の代表者に対する役員給与の最高額を上回っていると認定するとともに、最高額を支給する法人は請求人の法人よりも相当に経営状況が良好と評価されるとも指摘した。 そうした点を考慮すると、役員給与のうちその最高額を超える部分は不相当に高額な部分の金額に当たると判断した。ただ、同業類似法人の中には業種の異なる法人も認められたため、その法人を除外した上で計算し直し、最終的には一部取消しという裁決結果になった。  (2017.04.25国税不服審判所裁決)提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)
2018.07.05 18:27:03