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確定申告の特集サイト開設 2つの医療費控除を数字で比較

 国税庁は12月1日、ホームページ内に平成29年分の確定申告特集ページを開設した。「準備編」として、来年2~3月の確定申告に向け、インターネットを使ったe-Taxの利用方法や、今年から変わる医療費控除の新たな手続きなどさまざまな情報を解説している。また新しく導入された医薬品購入費用にかかる減税措置「セルフメディケーション税制」と従来の医療費控除を比較できる特設ページも開設された。
 セルフメディケーション税制は、ドラッグストアなどで買う一部の市販薬を年1万2000円超買うと所得から超過分を差し引くことができる制度。通常の医療費控除との併用ができず、病院に多くかかるのなら医療費控除、市販薬で済ませることが多いなら市販薬控除を利用するのが基本的な考えとなるが、すべての市販薬が控除対象ではないことや、市販薬控除には10万円上限があることなど、注意点も多い。
 特設ページでは、①今年の給与収入額、②控除の対象となる配偶者の有無、③控除の対象となる16歳以上の扶養親族の人数、④年間の医療費の額、⑤セルフメディケーション税制の対象となる医薬品の購入費――の5種類の情報を入力することで、通常の医療費控除とセルフメディケーション税制をそれぞれ選択した際にどれだけが減税されるかを概略で知ることができる。
 また、ふるさと納税の利用者についても注意を呼び掛けている。確定申告の必要がない人は、申請書を郵送することで自治体に手続きを肩代わりしてもらう「ワンストップ制度」を利用できるが、たとえ申請を行った人でも何らかの理由で後から確定申告をすることになれば、改めて自分で寄付金控除の申告をせねばならない。申告を忘れるとすべての寄付が税優遇のない純然たる寄付となってしまうので、忘れないようにしたい。
 インターネットを使った電子申告e-Taxを利用して申告をする人にも注意を促している。e-Taxでは添付書類の提出が一部省略できたり、還付がはやく受けられたりするメリットがある。しかし利用するためにはICカードリーダーライターが必須なほか、住基カードかマイナンバーカードを用意するなど事前の用意が必要だとして、国税庁は早めに準備することを呼びかけている。

提供元:エヌピー通信社

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 国税庁は12月1日、ホームページ内に平成29年分の確定申告特集ページを開設した。「準備編」として、来年2~3月の確定申告に向け、インターネットを使ったe-Taxの利用方法や、今年から変わる医療費控除の新たな手続きなどさまざまな情報を解説している。また新しく導入された医薬品購入費用にかかる減税措置「セルフメディケーション税制」と従来の医療費控除を比較できる特設ページも開設された。 セルフメディケーション税制は、ドラッグストアなどで買う一部の市販薬を年1万2000円超買うと所得から超過分を差し引くことができる制度。通常の医療費控除との併用ができず、病院に多くかかるのなら医療費控除、市販薬で済ませることが多いなら市販薬控除を利用するのが基本的な考えとなるが、すべての市販薬が控除対象ではないことや、市販薬控除には10万円上限があることなど、注意点も多い。 特設ページでは、①今年の給与収入額、②控除の対象となる配偶者の有無、③控除の対象となる16歳以上の扶養親族の人数、④年間の医療費の額、⑤セルフメディケーション税制の対象となる医薬品の購入費――の5種類の情報を入力することで、通常の医療費控除とセルフメディケーション税制をそれぞれ選択した際にどれだけが減税されるかを概略で知ることができる。 また、ふるさと納税の利用者についても注意を呼び掛けている。確定申告の必要がない人は、申請書を郵送することで自治体に手続きを肩代わりしてもらう「ワンストップ制度」を利用できるが、たとえ申請を行った人でも何らかの理由で後から確定申告をすることになれば、改めて自分で寄付金控除の申告をせねばならない。申告を忘れるとすべての寄付が税優遇のない純然たる寄付となってしまうので、忘れないようにしたい。 インターネットを使った電子申告e-Taxを利用して申告をする人にも注意を促している。e-Taxでは添付書類の提出が一部省略できたり、還付がはやく受けられたりするメリットがある。しかし利用するためにはICカードリーダーライターが必須なほか、住基カードかマイナンバーカードを用意するなど事前の用意が必要だとして、国税庁は早めに準備することを呼びかけている。提供元:エヌピー通信社
2017.12.08 10:03:24