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青地で分断された土地は一つの評価単位による評価が妥当

 いわゆる青地(旧水路)によって分断された二つの土地の評価単位が争われた事件で国税不服審判所は、物理的及び法的な利用状況等から一つの評価単位として取り扱うのが相当であると判断する一方、そうした土地の評価に当たっては青地部分の土地を含む土地全体の評価額を算出した後、その評価額から青地部分の土地の価額を控除して評価するのが相当であると判断、結果的には原処分庁との認定額の違いからその一部を取り消した。

 この事件は、審査請求人らが相続税の申告をしたところ、原処分庁が土地及び家屋の評価額並びに葬式費用の金額に誤りがあるなどと指摘して申告内容を否認、それぞれ更正処分(再更正処分)及び過少申告加算税の賦課決定処分をしてきたため、請求人らがその全部取消しを求めて審査請求したという事案である。

 原処分庁側は、一方の生産緑地と他方の生産緑地は、市が所有する青地(旧水路)によって分断されているのであるから、各土地は別個の評価単位として取り扱うべきである旨主張して、審査請求の棄却を求めた。

 しかし裁決は、相続開始日に一方の土地と他方の土地との間に青地が介在していたものの、1)青地は全て埋め立てられて水路としての機能を失っていた、2)青地部分の土地を含めて一体の畑として耕作されていた、3)市が2つの土地及び青地部分の土地を一体の生産緑地地区に定める都市計画を決定していた、などの事実関係を踏まえた上で、二つの土地は物理的にも法的にも分断されておらず、利用も一体であることから、一団の生産緑地すなわち一つの評価単位として取り扱うのが相当であると判断して、原処分庁側の主張を斥けた。

 また、こうした土地を評価する場合は、青地部分の土地を含む土地全体の評価額を算出した後、その評価額から青地部分の土地の価額を控除して評価するのが相当であると指摘。その上で、1)青地部分の土地の売買が成立し得るのは請求人らと市の間に限定され、2)市が青地部分の土地を請求人らに売却した場合の売買代金、つまり払下げ費用相当額は国有財産評価基準によって算定方法が画一的に決められている、ことなどから、青地部分の土地の価額はそれが請求人らに払い下げられたとした場合の払下げ費用相当額とするのが相当であるという判断を示した。結果的には、審判所認定額と原処分庁の認定額の違いから、一部取消しという裁決結果になった。

                       (2016.12.07国税不服審判所裁決)

提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)

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10月4日更新

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 いわゆる青地(旧水路)によって分断された二つの土地の評価単位が争われた事件で国税不服審判所は、物理的及び法的な利用状況等から一つの評価単位として取り扱うのが相当であると判断する一方、そうした土地の評価に当たっては青地部分の土地を含む土地全体の評価額を算出した後、その評価額から青地部分の土地の価額を控除して評価するのが相当であると判断、結果的には原処分庁との認定額の違いからその一部を取り消した。 この事件は、審査請求人らが相続税の申告をしたところ、原処分庁が土地及び家屋の評価額並びに葬式費用の金額に誤りがあるなどと指摘して申告内容を否認、それぞれ更正処分(再更正処分)及び過少申告加算税の賦課決定処分をしてきたため、請求人らがその全部取消しを求めて審査請求したという事案である。 原処分庁側は、一方の生産緑地と他方の生産緑地は、市が所有する青地(旧水路)によって分断されているのであるから、各土地は別個の評価単位として取り扱うべきである旨主張して、審査請求の棄却を求めた。 しかし裁決は、相続開始日に一方の土地と他方の土地との間に青地が介在していたものの、1)青地は全て埋め立てられて水路としての機能を失っていた、2)青地部分の土地を含めて一体の畑として耕作されていた、3)市が2つの土地及び青地部分の土地を一体の生産緑地地区に定める都市計画を決定していた、などの事実関係を踏まえた上で、二つの土地は物理的にも法的にも分断されておらず、利用も一体であることから、一団の生産緑地すなわち一つの評価単位として取り扱うのが相当であると判断して、原処分庁側の主張を斥けた。 また、こうした土地を評価する場合は、青地部分の土地を含む土地全体の評価額を算出した後、その評価額から青地部分の土地の価額を控除して評価するのが相当であると指摘。その上で、1)青地部分の土地の売買が成立し得るのは請求人らと市の間に限定され、2)市が青地部分の土地を請求人らに売却した場合の売買代金、つまり払下げ費用相当額は国有財産評価基準によって算定方法が画一的に決められている、ことなどから、青地部分の土地の価額はそれが請求人らに払い下げられたとした場合の払下げ費用相当額とするのが相当であるという判断を示した。結果的には、審判所認定額と原処分庁の認定額の違いから、一部取消しという裁決結果になった。                       (2016.12.07国税不服審判所裁決)
2017.09.12 09:26:02