HOME ニュース一覧 3割超え返礼品を容認 予想される寄付の増加

税ニュース

3割超え返礼品を容認 予想される寄付の増加

所得税

 寄付金額に対する価格割合の高騰やネットオークションへの転売などが問題となっていた「ふるさと納税」の返礼品について、総務省の野田聖子大臣は、同省の規定した基準を超える返礼品についても、一定の範囲内で認める見解を示した。一部の自治体から「他に特産品がない」との強い反発を受け、3割上限ルールを順守させるとしてきた強硬姿勢を軟化させた格好だ。今年4月から続いてきた総務省による〝押さえ込み〞が緩和されたことで、減少傾向にあったふるさと納税の利用者が再び増加に転じることが予想される。

 9月4日に受けた産経新聞のインタビューで野田氏は、「ふるさと納税の良い取り組みを紹介することで、(今年4月に出したような)通知は出さなくても済む」と述べ、再度の通知は出さない方針を示した。さらに翌日の定例会見でも、「総務省からのリクエストはもう(4月の通知で)届いている。あとはそれぞれの地域の首長が見識を持って、地方分権、地方主権のかたちで道筋を出してください」と語り、4月以降続けてきた各自治体への個別の働きかけを取りやめることを表明した。

 ふるさと納税をめぐっては、各自治体が寄付金額を伸ばそうとした結果として返礼品の高額化や商品券など換金性の高いものが増え、換金目的での寄付が増加していることが指摘されてきた。総務省は数度にわたって「高額返礼品」の自粛を求めてきたが効果がなかったことから、今年4月に「返礼品は寄付金額3割以下で換金性の低いものに限る」とする通知を全国に発送。従わない自治体に対しては個別に職員を送り込んで説得するといった働きかけを強めた結果、大多数の自治体が返礼品のラインアップを見直すに至っている。

 しかし総務省の規制を受けても、群馬県草津町など一部の自治体は、要請を頑なに拒否し続けてきた。草津町の黒岩信忠町長は7月に総務省職員と面会した際に、同町が返礼品として送っている町内で使える商品券について「すべて町内で使用されるもので、ふるさと納税制度の本来の目的である地方創生に役立っている」と説明し、見直しを拒否した。その後も見直しをしていない自治体が複数あることから、ここにきて総務省側が〝折れた〞形となった。

 野田氏は4月に高市早苗前総務省が出した通知については「取り消しはしない」と明言し、家電など価値の高い返礼品がインターネットなどを通じて換金されていることに対しては「別次元の問題だ」として今後も対策を取っていく考えを示した。総務省による締め付けが事実上終結を迎えたことで、再び自治体間による返礼品競争の過熱が予想される。

提供元:エヌピー通信社

関連リンク

経営者の高齢化対策企業の事業売却に税優遇

税ニュース
/news/tax/2017/img/img_shotoku_01_s.jpg
 寄付金額に対する価格割合の高騰やネットオークションへの転売などが問題となっていた「ふるさと納税」の返礼品について、総務省の野田聖子大臣は、同省の規定した基準を超える返礼品についても、一定の範囲内で認める見解を示した。一部の自治体から「他に特産品がない」との強い反発を受け、3割上限ルールを順守させるとしてきた強硬姿勢を軟化させた格好だ。今年4月から続いてきた総務省による〝押さえ込み〞が緩和されたことで、減少傾向にあったふるさと納税の利用者が再び増加に転じることが予想される。 9月4日に受けた産経新聞のインタビューで野田氏は、「ふるさと納税の良い取り組みを紹介することで、(今年4月に出したような)通知は出さなくても済む」と述べ、再度の通知は出さない方針を示した。さらに翌日の定例会見でも、「総務省からのリクエストはもう(4月の通知で)届いている。あとはそれぞれの地域の首長が見識を持って、地方分権、地方主権のかたちで道筋を出してください」と語り、4月以降続けてきた各自治体への個別の働きかけを取りやめることを表明した。 ふるさと納税をめぐっては、各自治体が寄付金額を伸ばそうとした結果として返礼品の高額化や商品券など換金性の高いものが増え、換金目的での寄付が増加していることが指摘されてきた。総務省は数度にわたって「高額返礼品」の自粛を求めてきたが効果がなかったことから、今年4月に「返礼品は寄付金額3割以下で換金性の低いものに限る」とする通知を全国に発送。従わない自治体に対しては個別に職員を送り込んで説得するといった働きかけを強めた結果、大多数の自治体が返礼品のラインアップを見直すに至っている。 しかし総務省の規制を受けても、群馬県草津町など一部の自治体は、要請を頑なに拒否し続けてきた。草津町の黒岩信忠町長は7月に総務省職員と面会した際に、同町が返礼品として送っている町内で使える商品券について「すべて町内で使用されるもので、ふるさと納税制度の本来の目的である地方創生に役立っている」と説明し、見直しを拒否した。その後も見直しをしていない自治体が複数あることから、ここにきて総務省側が〝折れた〞形となった。 野田氏は4月に高市早苗前総務省が出した通知については「取り消しはしない」と明言し、家電など価値の高い返礼品がインターネットなどを通じて換金されていることに対しては「別次元の問題だ」として今後も対策を取っていく考えを示した。総務省による締め付けが事実上終結を迎えたことで、再び自治体間による返礼品競争の過熱が予想される。
2017.09.08 09:52:44