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使用貸借された土地は地目が相違しても一団の宅地として評価

 評価通達に基づいて土地を評価する場合、その評価単位(利用の単位となっている一区画の宅地又は一団の雑種地)に土地に隣接する土地を含めることができるか否かの判断が争われた審査請求事件で国税不服審判所は、所有する土地(雑種地)の一部を自ら使用し、他の部分を使用貸借により宅地又は雑種地として貸し付けている場合には、地目が相違しても、その全体を一団の雑種地として評価するのが相当であると判断して審査請求を棄却するとともに、審判所認定額を上回る部分についてはその一部を取り消した。

 この事案は、4人の審査請求人が相続税の期限内申告及び修正申告をした後、相続により取得した各土地及びその隣接地を併せた土地を一つの評価単位として、財産評価基本通達24-4(広大地の評価)に基づいて評価すべきであるという考えから更正の請求をしたところ、原処分庁が各土地は複数の評価単位に区分して評価すべきである等と指摘して、その請求の一部のみを認める内容で更正処分をしてきたことから、原処分を不服とする請求人らがその全部取消しを求めて審査請求したという事案である。

 これに対して裁決は、土地の評価単位は原則、遺産分割後の取得者ごとに区分した後、利用の単位となっている土地ごとに判定した評価単位を基に評価すべきであり、審査請求された事案の場合、取得者別、利用の単位別に区分した4区画の土地をもって、それぞれを一つの評価単位として評価すべきであると指摘。

 また、各相続財産の土地の評価単位の認定について、土地の使用貸借に係る利用状況等に照らせば、使用貸借に基づく権利は、貸主、借主間の人的なつながりのみを基盤とするもので借主の権利が極めて弱いことから、自己の所有する雑種地の一部を自ら使用し、他の部分を使用貸借によって宅地又は雑種地として貸し付けているような場合は、たとえ地目が相違しても、その全体を一団の雑種地として評価するのが相当とした。

 同様に、自己の所有する宅地又は雑種地に隣接する宅地又は雑種地を使用貸借により借り受け、自己の所有する宅地又は雑種地と一体として利用している場合であっても、所有する宅地又は雑種地のみを1画地の宅地又は一団の雑種地として評価するのが相当であるという判断から、請求人らの主張を斥けた。ただ、審判所認定額を上回る評価額の部分もあったため、結果的には一部取消しという結果になった。

(2016.12.20国税不服審判所裁決)

提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)

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3月31日更新

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 評価通達に基づいて土地を評価する場合、その評価単位(利用の単位となっている一区画の宅地又は一団の雑種地)に土地に隣接する土地を含めることができるか否かの判断が争われた審査請求事件で国税不服審判所は、所有する土地(雑種地)の一部を自ら使用し、他の部分を使用貸借により宅地又は雑種地として貸し付けている場合には、地目が相違しても、その全体を一団の雑種地として評価するのが相当であると判断して審査請求を棄却するとともに、審判所認定額を上回る部分についてはその一部を取り消した。 この事案は、4人の審査請求人が相続税の期限内申告及び修正申告をした後、相続により取得した各土地及びその隣接地を併せた土地を一つの評価単位として、財産評価基本通達24-4(広大地の評価)に基づいて評価すべきであるという考えから更正の請求をしたところ、原処分庁が各土地は複数の評価単位に区分して評価すべきである等と指摘して、その請求の一部のみを認める内容で更正処分をしてきたことから、原処分を不服とする請求人らがその全部取消しを求めて審査請求したという事案である。 これに対して裁決は、土地の評価単位は原則、遺産分割後の取得者ごとに区分した後、利用の単位となっている土地ごとに判定した評価単位を基に評価すべきであり、審査請求された事案の場合、取得者別、利用の単位別に区分した4区画の土地をもって、それぞれを一つの評価単位として評価すべきであると指摘。 また、各相続財産の土地の評価単位の認定について、土地の使用貸借に係る利用状況等に照らせば、使用貸借に基づく権利は、貸主、借主間の人的なつながりのみを基盤とするもので借主の権利が極めて弱いことから、自己の所有する雑種地の一部を自ら使用し、他の部分を使用貸借によって宅地又は雑種地として貸し付けているような場合は、たとえ地目が相違しても、その全体を一団の雑種地として評価するのが相当とした。 同様に、自己の所有する宅地又は雑種地に隣接する宅地又は雑種地を使用貸借により借り受け、自己の所有する宅地又は雑種地と一体として利用している場合であっても、所有する宅地又は雑種地のみを1画地の宅地又は一団の雑種地として評価するのが相当であるという判断から、請求人らの主張を斥けた。ただ、審判所認定額を上回る評価額の部分もあったため、結果的には一部取消しという結果になった。(2016.12.20国税不服審判所裁決)
2017.08.29 10:29:40