国税職員の再任用後のポストに変化
国税職員の再任用後のポストが、再任用制度発足当時とは変わってきている。
再任用後のポストは、国税庁の再任用制度の運用が開始された平成14年度当時は、税務署の調査官又は徴収官が基本だったが、指定官職だった職員の再任用の増加に対応して、最近は、短時間勤務職員用のポストとして、国税庁に派遣国税庁監察官補、国税局に厚生専門官や税理士専門官、人事専門官、税務分析専門官、実務指導専門官、国際税務専門官が、税務署に特別徴収官や特別調査官などが設けられている。指定官職以外でも、税務署の統括官から再任用後に上席となるケースも出てきている。
再任用は、現在60歳である国家公務員の定年年齢と年金支給開始年齢の乖離により、定年退職後に公的年金が支給されず無収入期間が発生することに対応して設けられた制度。
当初は再任用希望者の従前の勤務実績などにより再任用するかどうか判断していたが、平成25年3月の閣議決定により、当面、定年退職する職員が公的年金の報酬比例部分の支給開始年齢に達するまでの間、再任用を希望する者については再任用するとの方針となった。
再任用には勤務時間によりフルタイム勤務(週38時間45分)と短時間勤務(週15時間30~31時間の範囲内の時間)がある。総務省の一般職国家公務員在職統計表によると、国税庁の再任用職員は28年7月1日現在2087人で、その9割近い1816人が短時間勤務職員となっている。
提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)