「地域未来投資促進税制」の使い勝手
平成29年度税制改正で創設された「地域未来投資促進税制」の使い勝手に関心が寄せられている。同税制は、地域経済の活性化を目的として、技術や観光資源、農水産品など地域の強みを活かした先進的な事業を税制面からバックアップしようというもの。機械装置や器具備品、建物など事業に必要な設備投資をした場合、取得価額の最大40%の特別償却または最大4%の税額控除が適用できる。
ただし、適用に際してのハードルはそれなりに高い。まず、都道府県の策定する基本計画に合致していること、地域経済に対して高い波及効果があること、国内外における競争力があること、高い先進性を有することなどについて、都道府県や国の認定が必要となる。 また、同特例は投資総額2000万円以上の事業が対象であり、前年度の減価償却費の10%を超える設備投資であることが要件となる。
対象となる事業のイメージとして公表されているのは、医療機器や航空機など先端技術を活かした成長ものづくり分野、IoTやAIなど第4次産業革命関連分野、農水産品の海外市場獲得など食関連・地域商社、スポーツスタジアムなど新たなニーズをターゲットにした観光・商業、スポーツ活用ビジネス、健康・教育関連サービスなど。
果たして地域の中堅企業のスムーズな活用につながるか、注目される。
提供元:21C・TFフォーラム