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地積は広大であるが、公共公益的施設用地の負担は不要と判断

 相続で取得した土地が広大地に該当するか否かの判断が争われた事件で国税不服審判所は、その土地が「その地域」における「標準的な宅地の地積」に比して著しく地積が広大な宅地には該当するものの、開発行為を行う際に公共公益的施設用地の負担が必要ではないため広大地には該当しないと審査請求を否定したものの、想定整形地の間口距離、奥行距離が原処分庁主張のものとは異なると判断、一部取消しとなる裁決を言い渡した。

 この事件は、相続人らが相続により取得した土地の一部を広大地に該当するとして相続税の期限内申告等をした後、修正申告等をしたことが発端になったもの。これに対して原処分庁が広大地に該当しないと否認した上で請求人らに更正処分等をしてきたことから、請求人らが原処分の全部取消しを求めて審査請求したという事案である。

 つまり原処分庁側は、請求人らが相続により取得した土地でそれぞれ道路に接する不整形な土地については、財産評価基本通達20(不整形地の評価)にいう「想定整形地」の間口距離、奥行距離の計測を下に、土地の評価の際に適用すべき評価通達に定める不整形地補正率が0.98になる旨主張して、審査請求の棄却を求めたわけだ。

 これに対して裁決は、広大地通達の取扱いの趣旨に触れた上で、審査請求された土地は「その地域」における「標準的な宅地の地積」に比して著しく地積が広大な宅地には該当するという判断をした。

 しかしながら、土地の最有効利用のために開発行為を行う場合、300平方メートルないし440平方メートル程度で区画割りするのが相当であるから、これらの地積で区画割りをすると3又は4区画程度となり、これら全てを道路に接して区画割りすることが可能であるから、開発行為を行う際に公共公益的施設用地の負担が必要になるとは認められないという判断の下に、請求人側の主張を斥けた。

 その一方で、建築計画概要書の写しにある配置図によれば、土地に係る想定整形地の間口距離、奥行距離は原処分庁主張のものとは異なり、土地の評価の際に適用すべき評価通達に定める不整形地補正率も原処分庁主張とは異なる0.97になると指摘した。結果的に、原処分を一部取り消す裁決結果となった。

                        (2016.05.06国税不服審判所裁決)

提供元:21C・TFフォーラム

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3月10日更新

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 相続で取得した土地が広大地に該当するか否かの判断が争われた事件で国税不服審判所は、その土地が「その地域」における「標準的な宅地の地積」に比して著しく地積が広大な宅地には該当するものの、開発行為を行う際に公共公益的施設用地の負担が必要ではないため広大地には該当しないと審査請求を否定したものの、想定整形地の間口距離、奥行距離が原処分庁主張のものとは異なると判断、一部取消しとなる裁決を言い渡した。 この事件は、相続人らが相続により取得した土地の一部を広大地に該当するとして相続税の期限内申告等をした後、修正申告等をしたことが発端になったもの。これに対して原処分庁が広大地に該当しないと否認した上で請求人らに更正処分等をしてきたことから、請求人らが原処分の全部取消しを求めて審査請求したという事案である。 つまり原処分庁側は、請求人らが相続により取得した土地でそれぞれ道路に接する不整形な土地については、財産評価基本通達20(不整形地の評価)にいう「想定整形地」の間口距離、奥行距離の計測を下に、土地の評価の際に適用すべき評価通達に定める不整形地補正率が0.98になる旨主張して、審査請求の棄却を求めたわけだ。 これに対して裁決は、広大地通達の取扱いの趣旨に触れた上で、審査請求された土地は「その地域」における「標準的な宅地の地積」に比して著しく地積が広大な宅地には該当するという判断をした。 しかしながら、土地の最有効利用のために開発行為を行う場合、300平方メートルないし440平方メートル程度で区画割りするのが相当であるから、これらの地積で区画割りをすると3又は4区画程度となり、これら全てを道路に接して区画割りすることが可能であるから、開発行為を行う際に公共公益的施設用地の負担が必要になるとは認められないという判断の下に、請求人側の主張を斥けた。 その一方で、建築計画概要書の写しにある配置図によれば、土地に係る想定整形地の間口距離、奥行距離は原処分庁主張のものとは異なり、土地の評価の際に適用すべき評価通達に定める不整形地補正率も原処分庁主張とは異なる0.97になると指摘した。結果的に、原処分を一部取り消す裁決結果となった。                        (2016.05.06国税不服審判所裁決)
2017.05.25 11:03:12