派遣社員に税金のウマ味 消費税で控除対象
カテゴリ:01.週刊NP 
作成日:10/20/2006  提供元:エヌピー通信社



 景気回復が本格化し、雇用状況も好転しているが、長期化した不況の影響もあり、正社員ではなく、パートやアルバイトを中心に採用を行う中小企業は増えている。なかでも、「ピンポイント」で欲しい人材を確保できる派遣社員がクローズアップされているが、この派遣社員の活用には税金面でのウマ味もある。

 通常、正社員への給与や社会保険料などは、課税仕入れとは見なされない。また、社員への住宅手当や残業手当、金額過大で給与と見なされた交通費、一時所得と見なされた社員への報奨金なども課税仕入れとはならない。

 そのため、こうした経費は、消費税の仕入れ税額控除を適用することはできない。正社員だけではなく、アルバイト社員やパート社員の給与や賞与、退職金についても同様。仕入れ課税とならないため、同控除は適用できない。

 ところが、派遣会社を通して派遣社員を雇う場合には、派遣会社へ支払う派遣料は課税仕入れとなるため、消費税の仕入れ税額控除を適用できる。

 各種手当を含めた正社員への給与などと、派遣社員への派遣料を比較し、さして大差がない場合には、派遣社員を雇ったほうが、消費税の仕入れ税額控除分を安く抑えられるというわけだ。

 ただし、節税などのメリットだけで安易に派遣社員を雇い、失敗するケースも少なくない。派遣料は思いのほか高額なうえに、定着率の良くない会社では、数カ月ごとに派遣社員が入れ替わることもある。また、正社員との間で摩擦が生じることも少なくない。経営者としては目先だけでなく総合的に判断したい。



〔制作・著作 (株)エヌピー通信社〕