防衛省概算要求軍事研究助成が18倍の110億円
カテゴリ:01.週刊NP 
作成日:09/02/2016  提供元:エヌピー通信社



 防衛省は8月31日、過去最大の総額5兆1685億円に上る2017年度予算の概算要求を発表した。16年度当初予算に比べて2・3%増で、要求増は5年連続となる。このうち企業や大学に対し軍事に応用可能な基礎研究費を助成する「安全保障技術研究推進制度」予算として16年度の6億円から18倍となる110億円を要求した。専門家からは、軍事研究という名目で軍事費を増やす狙いがあるという声が上がっている。

 同制度は、軍事への応用が期待できる基礎研究を行う機関に最大で年4千万円の研究費を3年間助成するというものだ。制度が創設された15年度は、3億円の予算枠に109件の応募があり、9件が採用された。16年度は予算を6億円に倍増されたが、応募は前年を下回る44件にとどまり、採用は10件だった。

 応募件数が減少したが、自民党国防部会は助成制度を100億円規模に増額するよう提言。これを受けた防衛省は110億円の大幅増の増額となった。