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派遣社員活用で税コストも削減 消費税 仕入税額控除がカギに
カテゴリ:01.週刊NP
作成日:10/28/2005 提供元:エヌピー通信社
大企業だけではなく、中小企業でも景気の回復が実感できるようになってきた。しかし、ホッとしたのも束の間、今度は人手不足の問題が深刻になりつつある。
ここ数年企業では、正社員を減らす一方で、パートやアルバイトを活用する傾向が強くなっている。なかでも、人件費の抑制に効果があり、ピンポイントで欲しい人材を確保できる派遣社員がクローズアップされているが、この派遣社員、実は消費税の節税にも使える。
通常、正社員への給与や社会保険料などは、課税仕入れとはみなされない。また、正社員への住宅手当や残業手当、金額が過大のために給与とみなされた交通費、一時所得とみなされた正社員への報奨金なども課税仕入れとはならない。そのため、こうした経費は、消費税の仕入税額控除を適用することはできない。
正社員だけではなく、アルバイトやパートの給与や賞与、退職金についても同様。課税仕入れとならないため、同控除は適用NG。
ところが、派遣会社を通して派遣社員を雇う場合には、派遣会社へ支払う派遣料は課税仕入れとなるため、消費税の仕入れ税額控除を適用できる。
各種手当を含めた正社員への給与と派遣社員への派遣料を比較し、さして大差がない場合には、派遣社員を雇ったほうが、消費税の仕入れ税額控除分を安く抑えられるというわけだ。
ただし、節税などのメリットだけで安易に派遣社員を雇い、失敗するケースも少なくない。派遣料は思いのほか高額なうえに、定着率の良くない会社では、数カ月ごとに派遣社員が入れ替わることもある。また、正社員との間で摩擦が生じることも少なくない。
優秀な人材を雇いたいのはどこも同じ。人材獲得にも、大きな競争の波が押し寄せている。
〔制作・著作 (株)エヌピー通信社〕
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