新株価指数「JPX日経400」
カテゴリ:03.ニュースアンテナ 
作成日:02/18/2014  提供元:税務研究会・税研情報センター



 業績指数の優れた銘柄を中心に選定する「JPX日経400」が今年からスタートしました。


●JPX日経400の概要




 2013年11月6日に、株式会社日本取引所グループと株式会社日本経済新聞社が、新たな株価指数である「JPX日経インデックス400(JPX日経400)」を共同開発し、2014年1月6日から算出を開始しました。JPX日経400とは、投資者にとって投資魅力の高い会社で構成される新しい株価指数で、東京証券取引所市場第一部、同第二部、マザーズ、JASDAQ上場銘柄から原則400銘柄を選定し、算出される株価指数です。
 

 採用される400銘柄は、企業の健全性や流動性の観点から1,000銘柄に絞り込まれた上で、ROE(自己資本利益率)、営業利益、時価総額の定量評価に定性評価を加味し、選定されます。

 これまで日本株の代表指数は、「日経平均株価(日経225)」と「東証株価指数(TOPIX)」が使われてきましたが、これらの欠点として、経営内容の悪い銘柄も含まれることが挙げられています。

 JPX日経400では、東証第二部や新興市場銘柄も対象(1月6日時点の構成銘柄は東証一部=386、東証二部=1、マザーズ=2、ジャスダック=11)とし、資本効率(ROE)と業績(営業利益)、さらに社外取締役の有無など、グローバルな投資基準に求められる諸要件をも考慮することが、従来の二つの指標と大きく異なります。


●銘柄の選定基準

 JPX日経400は投資魅力の高い企業を組み入れ、日本企業の魅力を内外にアピールし、持続的な企業価値向上を促すことで株式市場の活性化を図る狙いがあります。銘柄選定は、2013年6月28日を初期選定の基準日として一定の選定基準に基づいて選定され、毎年8月末に定期的に銘柄入れ替えが行われます。

 銘柄選定の手順は主に3段階に分かれ、第一段階では、東証上場の全約3,400銘柄から、3年内に債務超過だった企業などを対象外とした上で、売買代金と時価総額が大きい1,000銘柄を選定。第二段階では、1)3年平均の自己資本利益率(ROE)、2)3年の累積営業利益、3)選定基準日時点の時価総額、の3指標について1位から1,000位まで順位づけをして、3指標の「総合スコア」を算出します。第三段階では、経営への定性評価を行い、2人以上の独立した社外取締役を選任している、またIFRS採用または採用を決定しているなどの評価を加味した上で上位400銘柄を構成銘柄にします。

 JPX日経400に選定された企業は「日本を代表する優良企業」という評価が得られ、企業の経営改革を促す観点から日本株全体の投資魅力を引き上げることが期待されています。

【ニュースアンテナ2月号 税研情報センター】