27年分所得税等確定申告、申告納税額が前年比9.6%増加
カテゴリ:02.所得税, 05.相続・贈与税, 12.国税庁関係 トピック
作成日:06/06/2016  提供元:21C・TFフォーラム



 国税庁がこのほど発表した平成27年分所得税等の確定申告状況によると、同年分の所得税等の確定申告書提出人員は前年分から0.6%増加の2151万5千人となり、2年ぶりの増加となった。確定申告書を提出した人員のうち、還付申告者数は前年分の1248万7千人から0.2%減の1246万5千人となり、2年ぶりの減少となった。

 確定申告書を提出した人員のうち、申告納税額のあるもの(納税人員)は632万4千人と前年分を3.3%上回って2年ぶりに増加した。これは、土地や株式などの譲渡所得が増加したことが影響しているとみられている。また、納税人員の申告状況について前年分と比較すると、所得金額は6.1%増の39兆3729億円、申告納税額も9.6%増の2兆9701億円と、ともに2年ぶりの増加となった。

 譲渡所得の申告状況をみると、土地等の譲渡所得(総合譲渡含む)の申告人員は48万9千人(対前年分比1.7%増)で、このうち所得金額のあるもの(有所得人員)は32万1千人(同6.6%増)、その所得金額は4兆595億円(同12.2%増)と、いずれも6年連続で増加した。一方、株式等の譲渡所得の申告人員は90万7千人(同3.1%減)で2年連続の減少となったが、有所得人員は46万2千人(同0.2%増)、その所得金額は2兆7405億円(同25.9%増)となり、ともに2年ぶりに増加した。

 また、贈与税の申告書を提出した人員は53万9千人で前年分比3.7%増加、うち納税人員は38万3千人で同4.6%増加し、その申告納税額は2402億円で同14.3%減少した。贈与税の申告書提出人員のうち、暦年課税を適用した申告者は同4.1%増の48万9千人、うち納税額がある人は同4.6%増の38万人、その納税額は同16.4%減の2161億円。1人当たりの納税額は同20.0%減の57万円となる。

 また、相続時精算課税制度に係る申告者は前年分に比べ0.1%減の4万9千人、うち納税額があった人は同5.3%増の4千人、申告納税額は同10.2%増の241億円。1人当たりの納税額は同4.6%増の682万円だった。なお、個人事業者の消費税の申告件数は同0.2%増とほぼ横ばいの114万2千件、納税申告額は同12.0%増の5844億円と過去最高となっている。申告件数、確定申告額のいずれも2年連続の増加となった。

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