物納申請件数が5年連続減少
カテゴリ:05.相続・贈与税, 12.国税庁関係 トピック
作成日:07/09/2015  提供元:21C・TFフォーラム



 国税庁の平成26年度の相続税物納申請状況によると、申請及び処理件数とも5年連続して減少していることが明らかになった。物納は、相続税について延納によっても金銭で納付することが困難な場合には、納税者の申請によりその納付を困難とする金額を限度に一定の相続財産により納めることが認められている。

 今年3月までの1年間の申請件数は120件(前年度167件)と3割近くも減少しているが、その金額は286億円と前年度に比べ3.6倍となった。一方、処理状況をみると、前年度からの処理未済件数を含め131件(対前年度比34.2%減)、金額で301億円(同306.8%増)を処理している。申請金額及び処理金額の大幅増加は、大口案件があったため。

 処理の態様をみると、物納として許可され財務局へ引き渡された件数は88件(金額265億円)と約3分の2が認められている。その他、物納財産が不適格として却下されたのもが18件(同16億円)、納税者が取り下げたもの等が25件(同20億円)となっている。この結果、今年3月末の処理未済は、申請件数を処理件数が上回っていることから、件数で69件、その金額は47億円と50億円を切っている。