今年3月末時点での「国の借金」は991兆円
カテゴリ:17.財務省関係 トピック
作成日:05/15/2013  提供元:21C・TFフォーラム



 財務省は10日、平成23年3月末時点での国債や借入金などを合計した国の借金は991兆6011億円となり、過去最大を更新した昨年12月末に比べ5兆6170億円減少したものの、24年3月末から1年間では31兆6508億円増加したと発表した。しかし、わが国の借金はこれだけではない。地方の長期債務残高が24年度末で201兆円程度見込まれることから、国と地方を合わせると、優に1000兆円を超える。

 国の借金は財務省が四半期ごとに公表しているが、24年12月末に過去最高の997兆2181億円に達していた。今年3月末時点では、1年前に比べ、国債は約32.1兆円増の821.5兆円で全体の約83%を占める。うち普通国債は、約35.1兆円増の705兆円と過去最高となったが、政府短期証券は約1.6兆円減の115.3兆円、財政投融資も約1.7兆円減の109.3兆円と、ともに減少した。

 この国の借金991兆6011億円は、25年度当初予算の一般会計歳出総額92兆6115億円の約11倍、同年度の税収見込み額約43兆960億円の約23倍となる。年収500万円のサラリーマンが1億1700万円の借金を抱えている勘定だ。おまけにこのサラリーマンの家計は年間約1100万円の収入が必要なのに、600万円の不足分は借金で賄っている状況だ。

 我々の一般家庭であればとっくに破産している。どれぐらい危機的な状況にあるかお分かりいただけただろうか。もっと分かりやすくいえば、わが国の今年4月1日時点での推計人口1億2734万人(総務省統計、概算値)で割ると、国民1人あたりでは約779万円の借金を抱えていることになる。リタイアしたご老人や赤ちゃん、子どもを含めての数字である。さらに地方の借金もあるのだ。財政再建の道はさらに遠のきつつある。

 なお、国債及び借入金並びに政府保証債務現在高は、平成25年3月末実績で、普通国債705.0兆円、財投債109.3兆円、借入金、交付国債等62.1兆円、政府短期証券115.3兆円の計991.6兆円だが、25年度末(当初予算ベース)には、普通国債749.6兆円、財投債105.2兆円、借入金、交付国債等60.4兆円、政府短期証券192.0兆円の計1107.1兆円に膨らむ見込みだ。