税理士試験の受験手数料引上げを検討
カテゴリ:17.財務省関係 トピック
作成日:08/02/2013  提供元:21C・TFフォーラム



 財務省が行った平成25年度予算執行調査結果を踏まえ、税理士試験の受験手数料引上げが検討される方向だ。予算執行調査は、財務省主計局の予算担当職員や日常的に予算執行の現場に接する機会の多い財務局職員が、予算執行の実態を調査して改善すべき点等を指摘し、予算の見直しや執行の効率化等につなげていく取組み。

 平成25年度は、各省庁の計75件の事業等を調査。このうち、7月26日に公表された「税理士試験に必要な経費」に対する調査結果によると、税理士試験における最大の経費は試験会場の借料で、平成22年度までは教育施設等を借用していたため安価に済んでいたが、23、24年度は東京国税局や大阪国税局では教育施設等を借用できず高額なコンベンションセンターや貸し会議を借りたことから、22年度に5829万円だった会場借料等が、23年度は1億6778万円、24年度は1億7121万円と3倍に膨らんだことが判明した。

 一方、受験申込者数は減少傾向で、これに伴い受験手数料収入も減少。22年度までは受験手数料収入が試験実施経費を上回っていたが、23年度は受験手数料収入2億4729万円に対し会場借料の増額が影響し試験実施経費は2億6392万円と1663万円超過。さらに24年度は受験手数料収入2億4105万円に対し試験実施経費は2億6854万円と超過額は2749万円に増えた。

 そこで、必要経費に見合った受験手数料とするため、平成12年度以来改正していない受験手数料(現行は、受験科目が1科目の場合は3500円、2科目以上の場合は1科目につき1000円加算)の引上げを検討すべきと指摘。

 ただし、引上げをするには税理士法施行令の改正が必要になることから、来年度税制改正に受験手数料引上げが盛り込まれる可能性が出てきた。