膨張止まらない「国の借金」、3月末で1025兆円
カテゴリ:17.財務省関係 トピック
作成日:05/21/2014  提供元:21C・TFフォーラム



 財務省は5月9日、平成26年3月末現在の国債及び借入金等の現在高を発表し、国債や借入金などを合計した国の借金は、26年3末時点で1024兆9568億円にのぼったことを明らかにした。3月末現在の国の借金は、昨年12月末からは7兆110億円増加し、初めて1千兆円の大台を突破した平成24年6月末以降も借金の膨張が止まらない。

 国の借金は財務省が四半期ごとに公表しているが、平成25年12月末に比べ、国債は約4.7兆円増の約853.8兆円で全体の約83%を占め、うち普通国債(建設国債+赤字国債)は、約4.2兆円増の約743.9兆円(うち復興債が約9兆円)と過去最高を更新している。

 この国の借金1024兆9568億円は、平成26年度一般会計提出予算の歳出総額95兆8823億円の約11倍、同年度の税収見込み額約50兆10億円の約20倍となる。年収500万円のサラリーマンが1億円の借金を抱えている勘定だ。おまけにこのサラリーマンの家計は年間約960万円の収入が必要なのに、460万円の不足分は借金で賄っている状況だ。

 我々の一般家庭であればとっくに破産している。もっと分かりやすくいえば、わが国の今年4月1日時点での推計人口1億2714万人(総務省統計、概算値)で割ると、国民1人あたりでは約806万円の借金を抱えていることになる。リタイアしたご老人や赤ちゃん、子どもを含めての数字である。今年4月から消費税率が8%にひきあげられたが、それでも財再再建の道は遠のきつつある。

 なお、平成26年度末の国の借金は、3月末実績の約1025.0兆円からさらに約118.9兆円増の1143.9兆円になる見通し。内訳は、普通国債が3月末実績値に比べ約36.5兆円増の780.4兆円、財政投融資特別会計国債が約3.0兆円減の約101.2兆円、借入金、交付国債等が約2.1兆円増の約63.3兆円、政府短期証券が約83.2兆円増の約198.9兆円となる。

 平成26年3月末現在の国債及び借入金等の現在高はこちら