日本版リ-ト(不動産投信託)が10日、東証に初上場
カテゴリ:10.金融 トピック
作成日:09/12/2001  提供元:21C・TFフォーラム



 日本版リ-ト(不動産投信)が、今月10日、東京証券取引所に初めて上場した。三菱地所系と三井不動産系の二つの投資法人(会社型投資信託)で、投資家の段階では投資対象の多様化につながり、期待が高まっている。「投資法人」は、1998年に創設された有価証券等に対する投資を目的とする「証券投資法人」が2000年5月の法改正により、不動産への投資が可能となり、その名称から証券がなくなり「投資法人」となり、今回の日本版リ-トの登場となった。今後も、相次いで、上場が予定されている。
 投資法人とは、主として特定資産(日本版リ-トの場合は不動産)に対する投資として資産を運用することを目的として、投資信託及び投資法人法に基づき設立された法人格を有する社団であり、投資口という投資証券を発行し、投資主という投資家から資金を集め、その資金で特定資産(ショッピングセンタ-やオフイスビルなどの賃貸用不動産)に投資をし、その賃貸料等の運用収益や資産の売却によるキャピタルゲインを投資主に分配する仕組みである。
 投資法人の特徴は、法人でありながら、税務上、配当可能所得の90%超を投資家に配当することにより、その支払配当が損金に算入され、その分に係る法人税が課税されないことになり、普通法人のような経済的二重課税が発生しないことである。その結果、法人税が課税されない分だけ、投資家に対するリタ-ンが多くなり、そのため、比較的高い配当が期待される。