大蔵省、金融ビッグバン関連の一括法案を提出
カテゴリ:10.金融 トピック
作成日:03/17/1998  提供元:21C・TFフォーラム



 大蔵省は、金融ビッグバン(金融制度大改革)の法的インフラ整備となる、金融システム改革関連の一括法案を3月10日、提出した。ビッグバンでは証券市場改革が中核となるため、証券取引法、証券投資信託法などの改正が主体。預金者・投資家保護の視点からグローバルスタンダードに合致した透明・公正なルールを確立する。
 主な改正点は、証券業の免許制を登録制に変更、参入規制を緩和する。証券会社に自己資本比率の首相への届け出を義務付ける。金融機関の証券業務に有価証券、店頭デリバティブ取引に係わる業務を加える。顧客の預かり資産を1千万円まで保護する証券投資者保護基金を12月に設置する。インサイダー取引規制の対象に子会社の業務に関する重要事実を含めるほか、持ち株会社解禁に伴い、会社関係者の範囲を拡大する。また、銀行本体による投資信託販売や銀行子会社保有も盛り込んだ。いずれも施行日は12月1日。一括法案とは別に、特定目的会社による特定資産流動化法案(SPC法案)、一括清算ネッティング法案、ノンバンク・社債法案なども提出した。審議入りは4月下旬か5月連休明けからとなる見通しである。