日銀の超低金利政策、1年以内に修正の見方強まる
カテゴリ:10.金融 トピック
作成日:09/16/1997  提供元:21C・TFフォーラム



 公定歩合が95年9月8日に史上最低の0.5%に変更されてから、3年目に入った。修正(利上げ)の動きが注目される中で、「日銀は当面、超低金利政策を変更する考えはない」との見方が強まっている。背景として、財政構造改革に伴う公共事業費の削減や消費税率5%への引き上げなどの要因から、景気が一時的に減速している事情がある。日銀は、今後の中小企業の設備資金動向と個人消費の動向に注目しつつ、再び力強い景気回復が確認できるまで政策変更は得策ではないとの判断を固めている。
 金融界は、9月末の「日銀短観」での企業経営者マインドの動向に注目しているが、利上げがあるとすれば向こう1年以内で「来年秋口に超低金利政策から転換する」との予測が大勢を占めている。都銀各行では金利関係のシミュレーションを開始したが、上げ幅は0.5%で公定歩合は1.0%の水準に是正されるとの見通しである。