振替納税できない場合の延滞税は法定納期限の翌日から計算
カテゴリ:08.国税通則法 裁決・判例
作成日:06/09/2009  提供元:21C・TFフォーラム



 残高不足から振替納税されなかったことによって生じた延滞税に対する督促処分の適否が争われた事案で、国税不服審判所は納付すべき延滞税額の計算の始期を口座振替日の翌日ではなく法定納期限の翌日として算出した本税に係る延滞税の督促処分を適法と判断、審査請求を棄却している。

 この事案は、所得税の振替納税を選択した審査請求人が所得税を振替日までに振替納税されなかったことから、納付すべきこととなった延滞税に対して、原処分庁が督促状による納付の督促をしたことから、その取消しを求めて審査請求されていたもの。つまり請求人は、残高不足によって口座振替納付日に振替できなかったからといって、法定納期限に遡って延滞税が課されるのは納得できないことから違法であると主張して、督促処分の取消しを求めていたという事案だ。

 これに対して裁決は、口座振替期日に口座振替納付がされた場合には口座振替期日が納期限後であっても特に期限内納付としている特例(通則法34の2(1))があるにしても、納税者の事情で預金不足等により振替不能となった時はこの特例の適用はなく、原則通り、期限内納付した者との権衡を図るため、本来の納期限から完納される日までの間、延滞税が課されることになると解釈。

 その解釈にそって事案を見ていくと、請求人が納付すべき税額は口座振替の手続きが行われたものの、預金残高が税額に不足していたことから振替納税がされなかったため、後日、請求人が自ら納付したものであり、法定納期限に納付されたものとはみなされないと認定。結局、法定納期限の翌日から自ら納付した期間に応じた延滞税を納付しなければならないと判断、審査請求を棄却した。

(国税不服審判所、2008.03.10裁決)