収益認識基準の開発スタート、年内に論点整理~ASBJ
カテゴリ:09.企業財務 トピック
作成日:05/29/2015  提供元:21C・TFフォーラム



 企業会計基準委員会(ASBJ、小野行雄委員長)が収益認識基準の開発をスタートさせた。5月25日、担当の「収益認識専門委員会(第51回)」を開催、基準開発の手順やスケジュールなどを確認し合った。

 基準開発は、日本の実務と異なる「新しいアプローチ」を採る国際会計基準(IFRS第15号)「顧客との契約から生じる収益」を踏まえることから、次の手順で進行。

1)IFRS第15号の概要の把握
2)IFRS第15号の会計処理に関する適用上の論点の抽出
3)適用上の論点の把握のための文書の公表

 具体的な取組みとして、2)では、(イ)国際会計基準審議会(IASB)と米国財務会計基準審議会(FASB)が共同して設置した移行リソースグループ(TRG)の論点を確認、(ロ)日本公認会計士協会(JICPA)に論点の報告を依頼、(ハ)作成者に対してアウトリーチを実施。3)は、「IFRS第15号の概要と仮に当該基準の内容を我が国における収益認識基準として導入した場合に生じ得る主な論点を示した文書」を年内公表(想定)。

 開発完了の時期は未定だが、延期後のIFRS第15号および米国基準の強制適用日(2018年1月1日以後開始する事業年度)を念頭に調整を進める意向だ。