売上計上(収益認識)基準を開発、“国際化”へ~ASBJ
カテゴリ:09.企業財務 トピック
作成日:03/13/2015  提供元:21C・TFフォーラム



 企業会計基準委員会(ASBJ、小野行雄委員長)が、売上計上(収益認識)基準の開発に乗り出す。3月6日開催の第307回会合で意思確認した。

 収益認識の基準を巡っては、国際的に収れんが図られている。すなわち、国際会計基準審議会(IASB)と米国の財務会計基準審議会(FASB)が共同で開発、昨年5月にはIFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」が公表された。これにより、実質2017年から米国基準およびIFRSを適用する会社には、いわば、収益認識に関するグローバルな単一の会計基準が適用されることになる。

 こうした海外動向、さらに、収益に係る包括的な会計基準が整備されていない国内事情に鑑み、ASBJは先の会合で、IFRS第15号を踏まえた基準の開発に着手することを表明。日本の会計基準を「高品質で国際的に整合性のあるものとし、投資家の意思決定により有用な情報を提供するとともに、会計基準の体系の整備を図る観点から重要なものである」と説き、関係者から理解を得た。今後、「収益認識専門委員会」を再開させ、具体的な議論に入る。