贈与税調査で176億円の申告漏れ課税価格を把握
カテゴリ:05.相続・贈与税 トピック
作成日:11/17/2015  提供元:21C・TFフォーラム



 国税庁はこのほど、贈与税としては初めての公表となる平成23事務年度贈与税調査事績を明らかにした。それによると、同事務年度(平成26年4月〜27年3月)の調査件数は、3949件(前事務年度比4.3%増)に対して調査が行われ、3616件(同5.6%増)から176億円(同18.4減)の申告漏れ課税価格を把握し、加算税を含め49億円(同34.7%減)を追徴した。

 1件当たりでみると、申告漏れ課税価格は447万円、追徴税額は124万円だった。 また、申告漏れ件数3949件のうち無申告事案は85.4%で、その申告漏れ課税価格も全体の91.5%を占めている。申告漏れ財産をみると、全体の69.3%が「現金・預貯金等」と7割近くで、「有価証券」の7.4%、「土地」の3%を大きく上回っている。

 把握された不正事例をみると、住宅を取得していた甲に対して、その原資等の確認のため「お買いになった資産の買入価額などについてのお尋ね」を発送したところ、住宅取得の原資は本人の手持ち現金と銀行借入により賄った旨の回答が行われたが、当局では回答内容について疑義が認められたため調査が行われたものがある。

 調査では、甲は当初、両親からの住宅資金の贈与は受けていないとの回答を繰り返すのみだったが、銀行の住宅ローンに係る資金計画に両親からの贈与が組み込まれていることや両親の預金口座から甲の預金口座への入金等の手続の際に、同行して手続きを行っている事実を把握。甲が、税務署にはばれないだろうと考えてお尋ねには虚偽の回答を行ったこと及び贈与税の申告をしていなかったことを認めたため、重加算税を含め約650万円を追徴した。

 国税当局では今後も、あらゆる機会を通じて把握した生前の資産保有・移動状況に関する情報を蓄積・活用するなどして、贈与税の無申告事案の積極的な調査に努めていくことにしている。

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