マイナンバー法成立で問われる個人情報保護
カテゴリ:06.地方税 トピック
作成日:06/10/2013  提供元:21C・TFフォーラム



 すべての国民に税や社会保障に用いる共通番号を付すことを定めたマイナンバー法が5月24日、国会で成立した。かつて住基ネット導入の際は、一部自治体が接続を拒否するなどの混乱もあったが、今回は「社会保障・税番号大綱」決定から2年で成立にこぎつけた。

 マイナンバーの利用範囲は、税、防災と年金・雇用保険・福祉・医療・生活保護等の社会保障分野。個人の情報がこれら分野間で相互利用されることで事務の効率化が期待されるとともに、税の賦課・徴収では確定申告書・届出書・調書等の情報が名寄せされて所得把握の精度が向上し、より公平なしくみになる。中長期在留者、特別永住者等の外国人住民も制度の対象者だ。

 今後の手続としては、市町村長が個人番号を、法人は国税庁長官が番号を通知する。ただし、法人番号には利用範囲の制限がないことから、民間でも自由に利用できる。ナンバーの利用は2016年1月からスタートし、順次拡大する予定だ。

 だが、心配になるのが個人情報の保護。近年、成りすましや大きな情報流失事件が頻発していることなどから政府も問題が起こる可能性を否定していない。そこで、第三者機関である個人番号情報保護委員会を新たに設置して保護の強化にあたることになっており、情報漏えいに関する罰則も強化する。さらに、所得・税情報が社会保障サービスの基礎資料となって地方自治体の責任が増すことから、これまでの指定情報処理機関である地方自治情報センターが地方公共団体情報システム機構に衣替えし、組織的強化が図られる。

 マイナンバーという名称は、本来、自分の番号を意味するが、国民にとっては事実上、個人情報を行政機関が利用するユアナンバーともいえる。個人情報の確実な保護が信頼の基礎であることについて、国・地方の税務当局も心しなければならない。