日商、「ケースで考える消費税率引上げ対策」を発行
カテゴリ:03.消費税 トピック
作成日:07/23/2014  提供元:21C・TFフォーラム



 日本商工会議所ではこのほど、消費税率引上げに伴う価格転嫁対策を分かりやすく解説した小冊子「ケースで考える消費税率引上げ対策」を発行した。同小冊子は、平成26年4月引上げ時の影響を踏まえた消費税率引上げ対策について、業種ごとに6つのケースに分けて解説している。この小冊子は、各地商工会議所を通じて、全国の中小企業・小規模事業者へ無料で配布している。

 小冊子は、始めに「消費税率引上げへの経営の影響と対策の全体像」を示した上で、1)小売業(スーパーマーケット)、2)飲食業(喫茶店)、3)情報通信業(ソフトウェア開発)、4)建設業、5)製造小売業(雑貨の製造・販売)、6)製造業(自動車部品メーカー)の6つのケースに分けて消費税率引上げ対策を解説。さらには巻末に、「消費税率引上げ対策チェックリスト」や「消費税の価格転嫁等に関する相談窓口」も掲載している。

 経営の影響と対策の全体像の中では、価格転嫁するに際しては「事業全体で売上・利益を確保すること」を勧めている。消費税率引上げについて、全ての商品で一律に転嫁できれば問題ないが、一律に転嫁できない場合には適正な利益を確保できないケースも想定される。そのため、「事業全体で売上・利益を確保すること」を目標として、売上を確保するための方策を検討することを提案している。

 価格の見直しは、「利益の大きい商品は何か?」、「値上げしても需要はあるか?」などの観点からメリハリをつけ、また、新商品開発を行うことで従来の価格にとらわれない価格設定ができる。パン屋を例にみると、「毎日食べる食パン」は税率どおり転嫁、「人気商品のメロンパン」は集客のため販売価格を据置き、「ついで買いが多いあんぱん」は減少分確保のため値上げ、「新商品の天然酵母パン」は新たな価格設定、といったイメージだ。

 便乗値上げについての政府の考え方として、一部商品の価格について税率引上げ分以上の価格設定をしていても、「事業全体で、税率変更に見合った適正な転嫁をしていれば、便乗値上げには当たらない」という見解が、政府より示されている(平成25年10月「消費税の円滑かつ適正な転嫁のために」(内閣官房、内閣府、公正取引委員会、消費者庁、財務省)より)。

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