津波対策施設等整備基金への寄附は寄附金控除の対象
カテゴリ:02.所得税 トピック
作成日:03/19/2013  提供元:21C・TFフォーラム



 国税庁はこのほど、津波対策施設等整備基金として個人及び法人から集める寄附金について、寄付金控除の対象となる「国又は地方公共団体に対する寄附金」で問題ないかとの静岡県知事名での照会に対して、その取扱いで差し支えないとする文書回答を行った。

 静岡県は、発生確率が高いといわれる東海地震の地域にあたることから、すでに津波対策を実施してきているが、東日本大震災を踏まえた新たな知見に基づく津波対策を進めるため、昨年10月に条例で静岡県津波対策施設等整備基金を設置し、静岡県内外の個人及び法人からの寄附を広く募集することとしている。

 一方、寄付金控除の取扱いでは、法人税法第37条第3項第1号又は所得税法第78条第2項第1号の括弧書で「その寄附をした者がその寄附によって設けられた設備を専属的に利用することその他特別の利益がその寄附をした者に及ぶと認められるものを除く」とされていることから、同県沿岸部の個人又は法人が寄附した場合がこれに該当するのではないかという疑問が生じるため、照会を行った。

 これに対し名古屋国税局は、寄附金の性格が、1)県において受納され、基金として管理され、毎年度の事業実績見込みに応じて取り崩し津波対策施設等の整備に用いられること、2)津波対策施設等の整備は、社会資本の整備という県の責務によるもので、寄附の有無に関わらず県が整備計画に基づき実施し、整備箇所は県が裁量で定めるものであるとともに、寄附をする個人又は法人は、整備箇所やその内容を指定できず必ずしも便益を受けるものではなく、また整備計画策定後に寄附金の活用を希望する地域(市町単位)を選択(希望)する場合も、整備箇所やその内容を指定できず、希望の地域に活用されるとも限らないことから、寄附をした個人又は法人が必ずしも便益を受けるものではないと説明。

 その上で、仮に寄附をした個人又は法人の近隣の津波対策施設等が整備された場合でも、その便益は寄附をした個人又は法人のみならず、周辺住民や企業などに幅広く及ぼされるもので、寄附をした個人又は法人における便益も周辺住民等と同程度の便益を受けるに過ぎず、また、その便益は間接的、反射的な便益に過ぎないことから特別の利益を受けるとまではいえないとして、「特別の利益がその寄附をした者に及ぶと認められるもの」には該当せず、国等に対する寄附金として取り扱われると説明した。

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