二重課税回避のための相互促進等を議題に日中税務長官会合開催
カテゴリ:07.国際税務 トピック
作成日:09/06/2011  提供元:21C・TFフォーラム



 近年、経済社会のボーダレス化・グローバル化の一層の進展から税務行政を取り巻く環境は大きく変化して、租税回避スキーム等による「課税の空白」等も問題となっており、国際取引に関わる納税者のコンプライアンス(法令遵守)の維持・向上を図るために各国税務当局間の協力の促進や経験の共有が必要とされる中、去る8月29日、日中税務長官会合が開催された。

 同会合は、外国税務当局との間で税務行政の執行面における協力や情報の交換など国際課税を巡る諸問題について意見交換等を行うための国際会議の一つで、両国の長官が税務行政に関するそれぞれの関心事項について意見交換を行い、税務行政の相互理解と協力関係の推進を図ることを目的としている。

 概ね毎年1回、交互に相手国を訪問するかたちで実施しており、17回目となる今回の会議は日本で行われ、中国国家税務総局からは肖捷国家税務総局長ほか幹部が、国税庁からは川北力長官ほか幹部が出席した。

 会合では、両国の最近の税務行政動向について、双方から説明や意見交換が行われたほか、日中両当局間における税務情報の交換や、二重課税回避のための相互の促進等につき、意見交換が行われた模様。

 来年は、中国での開催が予定されている。