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メインバンク、「りそなHD」がみずほFGを逆転しシェア3位に

 東京商工リサーチが発表した「全国155万3601社の“メインバンク”調査」結果によると、メガバンクの一角に変化が起きている。前年4位の「りそなHD」は、傘下の金融機関をメインバンクとする企業数が8万1351社(前年比1277社増)に増え、同3位だった「みずほFG」(8万762社、同548社増)を僅差ながら3年ぶりに抜いた。りそなHDは、関西みらいFGとの連携や中小企業向けDX支援などで取引社数を増やした。

 1位の「三菱UFJFG」(12万6284社)、2位の「三井住友FG」(9万8807社)は不動だった。4大金融グループを、「ふくおかFG」(3万9573社)、「めぶきFG」(3万2648社)など、地銀の雄が追う展開だ。参考ながら、アライアンス(業務提携)を進める「TSUBASAアライアンス」(10行)は、単純合算で14万6866社となりトップの三菱UFJFGを上回る。

 信用金庫は、「京都中央信金」(8424社)が安泰。「大阪シティ信金」(7104社)が2位を死守し、「多摩信金」(6930社)が続く。4位「尼崎信金」(6533社)、5位「横浜信金」(6412社)も僅差で続く。信用組合は、「茨城県信組」(3045社)が大差。2位の「広島市信組」(1309社)も社数増加。3位は「新潟縣信組」(1229社)、4位は「山梨県民信組」(1165社)と僅差ながら上位陣に変動はなかった。

 メインバンク別に、取引先企業の直近3期(2019年1~12月期、2020年1~12月期、2021年1~12月期)の売上高、最終利益を対象とした増収増益率を算出したところ、新型コロナの影響が続く2021年の取引先企業の増収増益率トップは、「宮崎銀行」(構成比36.0%)で、2年連続で1位。宮崎銀行は、「地域から信頼される『ファーストコールバンク』を目指し、地域経済の活性化に取り組んできた結果とみられる。

 2位は、「鹿児島銀行」(同構成比34.0%)。同行は、「お客様の抱える経営課題を共に考え、お客様の目標や目指す将来像を共に描き、その実現のためにお客様と一緒に取り組んできた成果」とし、経営課題の改善が取引企業の業績改善につながったと分析。3位は、山形の「きらやか銀行」(同33.7%)。「当行の経営理念である『本業支援』を大きな柱として、アクティブリスニングを通じてお客さまの課題解決に積極的に取り組んできた成果」とした。

 なお、各年度(4~3月)に倒産した企業(負債1000万円以上)のメインバンク(判明分)を分析した結果、2021年度の倒産は、メインバンク数が多い地方銀行が1078社(構成比34.3%)で最多。次いで、「信用金庫」806社(同25.6%)、「都市銀行」665社(同21.2%)、「第二地銀」303社(同9.6%)、「信用組合」80社(同2.5%)の順だった。

全国155万3601社の“メインバンク”調査について

提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)

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 東京商工リサーチが発表した「全国155万3601社の“メインバンク”調査」結果によると、メガバンクの一角に変化が起きている。前年4位の「りそなHD」は、傘下の金融機関をメインバンクとする企業数が8万1351社(前年比1277社増)に増え、同3位だった「みずほFG」(8万762社、同548社増)を僅差ながら3年ぶりに抜いた。りそなHDは、関西みらいFGとの連携や中小企業向けDX支援などで取引社数を増やした。 1位の「三菱UFJFG」(12万6284社)、2位の「三井住友FG」(9万8807社)は不動だった。4大金融グループを、「ふくおかFG」(3万9573社)、「めぶきFG」(3万2648社)など、地銀の雄が追う展開だ。参考ながら、アライアンス(業務提携)を進める「TSUBASAアライアンス」(10行)は、単純合算で14万6866社となりトップの三菱UFJFGを上回る。 信用金庫は、「京都中央信金」(8424社)が安泰。「大阪シティ信金」(7104社)が2位を死守し、「多摩信金」(6930社)が続く。4位「尼崎信金」(6533社)、5位「横浜信金」(6412社)も僅差で続く。信用組合は、「茨城県信組」(3045社)が大差。2位の「広島市信組」(1309社)も社数増加。3位は「新潟縣信組」(1229社)、4位は「山梨県民信組」(1165社)と僅差ながら上位陣に変動はなかった。 メインバンク別に、取引先企業の直近3期(2019年1~12月期、2020年1~12月期、2021年1~12月期)の売上高、最終利益を対象とした増収増益率を算出したところ、新型コロナの影響が続く2021年の取引先企業の増収増益率トップは、「宮崎銀行」(構成比36.0%)で、2年連続で1位。宮崎銀行は、「地域から信頼される『ファーストコールバンク』を目指し、地域経済の活性化に取り組んできた結果とみられる。 2位は、「鹿児島銀行」(同構成比34.0%)。同行は、「お客様の抱える経営課題を共に考え、お客様の目標や目指す将来像を共に描き、その実現のためにお客様と一緒に取り組んできた成果」とし、経営課題の改善が取引企業の業績改善につながったと分析。3位は、山形の「きらやか銀行」(同33.7%)。「当行の経営理念である『本業支援』を大きな柱として、アクティブリスニングを通じてお客さまの課題解決に積極的に取り組んできた成果」とした。 なお、各年度(4~3月)に倒産した企業(負債1000万円以上)のメインバンク(判明分)を分析した結果、2021年度の倒産は、メインバンク数が多い地方銀行が1078社(構成比34.3%)で最多。次いで、「信用金庫」806社(同25.6%)、「都市銀行」665社(同21.2%)、「第二地銀」303社(同9.6%)、「信用組合」80社(同2.5%)の順だった。
2022.08.10 16:56:33