HOME ニュース一覧 縮小傾向の国内酒類市場、飲酒習慣が市場変化の要因に

経営ニュース

縮小傾向の国内酒類市場、飲酒習慣が市場変化の要因に

 経済産業省が発表した分析レポートでは、国内酒類市場は縮小傾向にあると指摘している。2020年は、新型コロナウイルス感染症の影響により、外出制限や飲食店の営業時間短縮などが行われ、飲酒の機会も減少した。その結果、居酒屋など、酒類を提供する店舗の営業活動にも多大な影響が及び、居酒屋等の活動状況を示す「パブレストラン,居酒屋」指数の2020年の数値は、2019年の半分程度にまで低下した。

 2020年は、外での飲酒機会の減少により、家計における外での飲酒額も大きく減少。ただし、家計における酒類の消費額は、家庭内が7割と、元々、外での飲酒よりも多くなっている中、2020年は家庭内消費額の割合は8割超にまで高まった。そして、家庭内の消費額と外での飲酒額は、一方が減少するともう一方が増加という逆相関の傾向があり、2020年も、減少した外での飲酒額の一部が、家庭内での消費額に回ったものと推測される。

 酒類消費は、家庭内の消費額が7割程度を占めているため、家庭内での消費の動向が、国内酒類市場に強く影響するが、家庭内での消費額は、2013年以降、微減傾向にある。国内での酒類(輸入酒を含む)の販売数量も2013年以降、微減傾向となっており、家庭内の消費額の減少が、国内市場の縮小に影響したともみられる。他方で、近年、酒類の輸出数量は大きく伸び、感染症拡大前の2019年は、2013年の2倍近い数量となっている。

 輸出数量は、国内販売数量の2%弱と非常に小さいため、輸出数量の増加が国内市場の縮小を補うまでには至っていないが、今後、輸出が拡大することで、国内市場の縮小を補うことも期待される。

 国内の酒類市場の縮小については、人口減少など様々な要因があるが、その一つに、飲酒習慣の変化が考えられる。世代ごとに、飲酒習慣(週3日以上かつ1回に飲む酒量が1合以上)を持つ人の割合をみると、40代から60代の世代でその割合が高く、各世代とも3割弱となっている。また、40代以上の世代は、若い時から飲酒習慣の割合が高く、例えば、40代の人の飲酒習慣の割合は25.2%だが、20代だった頃は20.3%だった。

 現在、20代の人の飲酒習慣の割合は7.8%となっているので、40代以上の世代の若い頃と比べると、飲酒習慣の割合が非常に低く、若い世代は、飲酒回数や飲酒量が少なくなっていることがうかがえる。このように、年々、飲酒習慣が少なくなってきていることも国内市場の縮小に影響していると考えられ、レポートは、「日本の酒類産業の活路は、海外市場にも見いだしていくことが必要なのかもしれない」としている。

提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)

この記事のカテゴリ

関連リンク

地銀再編で地元取引社数シェア5割超が21行に増加

税務・会計に関する情報を毎週無料でお届けしています!

メルマガ登録はこちら

 

月間ニュースランキング

10月1日更新

経営ニュース
/news/management/2021/img/img_keiei_03_s.jpg
 経済産業省が発表した分析レポートでは、国内酒類市場は縮小傾向にあると指摘している。2020年は、新型コロナウイルス感染症の影響により、外出制限や飲食店の営業時間短縮などが行われ、飲酒の機会も減少した。その結果、居酒屋など、酒類を提供する店舗の営業活動にも多大な影響が及び、居酒屋等の活動状況を示す「パブレストラン,居酒屋」指数の2020年の数値は、2019年の半分程度にまで低下した。 2020年は、外での飲酒機会の減少により、家計における外での飲酒額も大きく減少。ただし、家計における酒類の消費額は、家庭内が7割と、元々、外での飲酒よりも多くなっている中、2020年は家庭内消費額の割合は8割超にまで高まった。そして、家庭内の消費額と外での飲酒額は、一方が減少するともう一方が増加という逆相関の傾向があり、2020年も、減少した外での飲酒額の一部が、家庭内での消費額に回ったものと推測される。 酒類消費は、家庭内の消費額が7割程度を占めているため、家庭内での消費の動向が、国内酒類市場に強く影響するが、家庭内での消費額は、2013年以降、微減傾向にある。国内での酒類(輸入酒を含む)の販売数量も2013年以降、微減傾向となっており、家庭内の消費額の減少が、国内市場の縮小に影響したともみられる。他方で、近年、酒類の輸出数量は大きく伸び、感染症拡大前の2019年は、2013年の2倍近い数量となっている。 輸出数量は、国内販売数量の2%弱と非常に小さいため、輸出数量の増加が国内市場の縮小を補うまでには至っていないが、今後、輸出が拡大することで、国内市場の縮小を補うことも期待される。 国内の酒類市場の縮小については、人口減少など様々な要因があるが、その一つに、飲酒習慣の変化が考えられる。世代ごとに、飲酒習慣(週3日以上かつ1回に飲む酒量が1合以上)を持つ人の割合をみると、40代から60代の世代でその割合が高く、各世代とも3割弱となっている。また、40代以上の世代は、若い時から飲酒習慣の割合が高く、例えば、40代の人の飲酒習慣の割合は25.2%だが、20代だった頃は20.3%だった。 現在、20代の人の飲酒習慣の割合は7.8%となっているので、40代以上の世代の若い頃と比べると、飲酒習慣の割合が非常に低く、若い世代は、飲酒回数や飲酒量が少なくなっていることがうかがえる。このように、年々、飲酒習慣が少なくなってきていることも国内市場の縮小に影響していると考えられ、レポートは、「日本の酒類産業の活路は、海外市場にも見いだしていくことが必要なのかもしれない」としている。提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)
2021.09.07 15:57:19