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メインバンクの訪問頻度が高い取組みは「事業に関する対話」

 金融庁が、地域銀行をメインバンクとする中小・小規模企業を対象に実施した「企業アンケート調査」結果(有効回答数9127社)によると、メインバンクの訪問頻度と訪問の目的について、最も頻度が高い取組みは「事業に関する対話」であり、 全体で7割強の企業において、メインバンクの訪問があった旨の回答をした。次いで、「財務・経営状況に関する対話」(約7割)、「特段内容のない日常会話」(6割強)と続く。

 月1回以上の訪問頻度に焦点をあてると、「事業に関する対話」が5割強と最も高く、メインバンクは、約半数の企業と日常的に事業に関する対話を行っていることが見て取れる。他方、「経営改善支援サービスの提案」については、 最も訪問頻度が低い(訪問がないとした企業は全体で約3割)。地域金融機関においては、「事業に関する対話」等で把握した情報について、経営改善支援サービスの検討にも活用することが期待される。

 企業が抱える課題(5つまで回答)については、全体では、「人材育成・従業員福祉」が1割強と最も多く、次いで、「取引先・販売先の拡大」、「財務内容の改善」(各々1割強)と続く。債務者区分別にみると、「人材育成・従業員福祉」を経営上の課題としてより強く感じているのは正常先の企業(2割程度)であり、要注意先以下は「財務内容の改善」(2割弱)を抱える企業が最も多い。

 メインバンクに融資以外の課題を「相談していない」とする企業は5割弱。その理由(3つまで回答)については、「銀行に融資以外は求めていない」との回答が全体で4割弱と最も多い。また、「顧問税理士・コンサル等の専門家に相談している」が3割を占める。「訪問してくれないので、相談する機会がない」や「相談すると何かにつけて自行の商品購入を勧めてくる」とする企業は約1割だった。

 メインバンクとの取引継続意向については、「是非、取引を継続したい」とする企業は全体で6割強。その割合は、債務者区分が下位になるほど低くなる。企業との課題共有先では、「是非、取引を継続したい」とする企業は8割を占めており、その割合は企業との課題共有先以外の先(約4割)の約2倍と明確な差が見られた。また、「継続して取引するつもりは全くない・取引解消を考えている」とする企業の数がゼロ社であることが特徴的だ。

 一方、企業との課題共有先以外の先では「是非、取引を継続したい」は約4割、「どちらかと言えば取引を継続したい」を含めても約8割にとどまり、残りの約2割は、今後の金融機関の取組状況によっては取引金融機関を変更する可能性を示唆。以上から、企業と課題を共有し、共通理解の醸成を進めることが、企業のニーズや課題を捉えた納得感のある融資やサービスの提案を通じ、より安定的な顧客基盤の確保に繋がる可能性がうかがえる。

企業アンケート調査の結果について

提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)

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9月1日更新

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 金融庁が、地域銀行をメインバンクとする中小・小規模企業を対象に実施した「企業アンケート調査」結果(有効回答数9127社)によると、メインバンクの訪問頻度と訪問の目的について、最も頻度が高い取組みは「事業に関する対話」であり、 全体で7割強の企業において、メインバンクの訪問があった旨の回答をした。次いで、「財務・経営状況に関する対話」(約7割)、「特段内容のない日常会話」(6割強)と続く。 月1回以上の訪問頻度に焦点をあてると、「事業に関する対話」が5割強と最も高く、メインバンクは、約半数の企業と日常的に事業に関する対話を行っていることが見て取れる。他方、「経営改善支援サービスの提案」については、 最も訪問頻度が低い(訪問がないとした企業は全体で約3割)。地域金融機関においては、「事業に関する対話」等で把握した情報について、経営改善支援サービスの検討にも活用することが期待される。 企業が抱える課題(5つまで回答)については、全体では、「人材育成・従業員福祉」が1割強と最も多く、次いで、「取引先・販売先の拡大」、「財務内容の改善」(各々1割強)と続く。債務者区分別にみると、「人材育成・従業員福祉」を経営上の課題としてより強く感じているのは正常先の企業(2割程度)であり、要注意先以下は「財務内容の改善」(2割弱)を抱える企業が最も多い。 メインバンクに融資以外の課題を「相談していない」とする企業は5割弱。その理由(3つまで回答)については、「銀行に融資以外は求めていない」との回答が全体で4割弱と最も多い。また、「顧問税理士・コンサル等の専門家に相談している」が3割を占める。「訪問してくれないので、相談する機会がない」や「相談すると何かにつけて自行の商品購入を勧めてくる」とする企業は約1割だった。 メインバンクとの取引継続意向については、「是非、取引を継続したい」とする企業は全体で6割強。その割合は、債務者区分が下位になるほど低くなる。企業との課題共有先では、「是非、取引を継続したい」とする企業は8割を占めており、その割合は企業との課題共有先以外の先(約4割)の約2倍と明確な差が見られた。また、「継続して取引するつもりは全くない・取引解消を考えている」とする企業の数がゼロ社であることが特徴的だ。 一方、企業との課題共有先以外の先では「是非、取引を継続したい」は約4割、「どちらかと言えば取引を継続したい」を含めても約8割にとどまり、残りの約2割は、今後の金融機関の取組状況によっては取引金融機関を変更する可能性を示唆。以上から、企業と課題を共有し、共通理解の醸成を進めることが、企業のニーズや課題を捉えた納得感のある融資やサービスの提案を通じ、より安定的な顧客基盤の確保に繋がる可能性がうかがえる。
2020.10.20 15:21:32