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3割以上にのぼる労働時間が60時間以上の中小企業経営者

 中小企業経営者は、1人で経営、管理、業務など何役も兼ねているケースが多いため、大企業の経営者と比較して企業における存在感が大きい。このため、中小企業経営者の健康が損なわれた場合、事業継続の危機を招きかねない。信金中央金庫は、こうした現状と問題意識を踏まえ、小規模事業者を主な対象としたアンケート調査を用いて「中小企業における経営者の健康リスクに関する特別調査」を実施し、その結果を発表した。

 調査結果(有効回答数1万4204社)によると、1週間当たりの労働時間は、「40時間以上60時間未満」(50.8%)が過半数を占める一方で、「60時間以上80時間未満」も23.6%と約4分の1を占めた。また、「80時間以上100時間未満」が5.5%、「100時間以上」が2.0%と、経営者自身の労働が過重になっている可能性の高い企業も散見された。労働時間が60時間以上の経営者は、合計で3割以上にのぼる。

 単純に比較はできないものの、労働者の場合、一般的に週平均60時間以上労働すると、脳・心臓疾患や心の不調などの健康障害リスクが高まるとされており、「長時間労働」の1つの目安となっている。経営者の年齢別にみると、60歳代でも28.3%、70歳代でも20.6%が週60時間以上の「長時間労働」に該当している。これらの企業は、健康リスクが高い可能性があるといえよう。

 健康診断を受ける頻度は、「1年に1回以上」(84.1%)が高い割合を占めたものの、「5~10年に1回」(1.7%)、「10年以上受けていない」(1.2%)、「受けたことがない」(1.7%)との回答も少数ながら存在した。規模が小さかったり経営者が若い企業や、業況が「悪い」、資金繰りが「苦しい」と回答した企業で、1年に1回の健診を受けていない割合が多い傾向がみられ、これらの企業では、健康リスクが高い可能性がある。

 経営者がケガや病気等で1ヵ月間の離脱を余儀なくされたと仮定したときの業務継続については、「通常通りの業務継続が可能」が57.6%、次に「主要業務に限り継続可能」が23.4%で続いた。「大幅に業務を縮小した上で継続可能」は7.3%、「業務継続は不可能(休業、廃業)」は5.0%となった。心配される機能の低下や悪化では、「営業機能や販売機能の低下」が36.3%と最も高くなり、「心配していない」が28.0%で続いた。

中小企業における経営者の健康リスクについて

提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)



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9月13日更新

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 中小企業経営者は、1人で経営、管理、業務など何役も兼ねているケースが多いため、大企業の経営者と比較して企業における存在感が大きい。このため、中小企業経営者の健康が損なわれた場合、事業継続の危機を招きかねない。信金中央金庫は、こうした現状と問題意識を踏まえ、小規模事業者を主な対象としたアンケート調査を用いて「中小企業における経営者の健康リスクに関する特別調査」を実施し、その結果を発表した。 調査結果(有効回答数1万4204社)によると、1週間当たりの労働時間は、「40時間以上60時間未満」(50.8%)が過半数を占める一方で、「60時間以上80時間未満」も23.6%と約4分の1を占めた。また、「80時間以上100時間未満」が5.5%、「100時間以上」が2.0%と、経営者自身の労働が過重になっている可能性の高い企業も散見された。労働時間が60時間以上の経営者は、合計で3割以上にのぼる。 単純に比較はできないものの、労働者の場合、一般的に週平均60時間以上労働すると、脳・心臓疾患や心の不調などの健康障害リスクが高まるとされており、「長時間労働」の1つの目安となっている。経営者の年齢別にみると、60歳代でも28.3%、70歳代でも20.6%が週60時間以上の「長時間労働」に該当している。これらの企業は、健康リスクが高い可能性があるといえよう。 健康診断を受ける頻度は、「1年に1回以上」(84.1%)が高い割合を占めたものの、「5~10年に1回」(1.7%)、「10年以上受けていない」(1.2%)、「受けたことがない」(1.7%)との回答も少数ながら存在した。規模が小さかったり経営者が若い企業や、業況が「悪い」、資金繰りが「苦しい」と回答した企業で、1年に1回の健診を受けていない割合が多い傾向がみられ、これらの企業では、健康リスクが高い可能性がある。 経営者がケガや病気等で1ヵ月間の離脱を余儀なくされたと仮定したときの業務継続については、「通常通りの業務継続が可能」が57.6%、次に「主要業務に限り継続可能」が23.4%で続いた。「大幅に業務を縮小した上で継続可能」は7.3%、「業務継続は不可能(休業、廃業)」は5.0%となった。心配される機能の低下や悪化では、「営業機能や販売機能の低下」が36.3%と最も高くなり、「心配していない」が28.0%で続いた。
2019.07.30 16:21:12