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最低賃金引上げを助成する業務改善助成金

 8月に公表された平成29年度の地域別最低賃金額改定に関する地方最低賃金審議会の答申状況によると、全国の加重平均額は848円で、昨年度より25円の引上げとなった。ところで、生産性向上のための設備投資を行って、事業場内の最低賃金を一定額以上引き上げた場合、その設備投資などの費用の一部を助成する「業務改善助成金」という制度があるのはご存じだろうか。

 同制度は、事業場内最低賃金が1000円未満の中小企業・小規模事業者が対象となる。過去に業務改善助成金を受給したことがある事業場であっても、助成対象となる。主な支給要件には、まず賃金引上げ計画(事業場内最低賃金を一定額以上引き上げる計画、就業規則等に規定)や業務改善計画(生産性向上のための設備投資などの計画)といった事業実施計画を策定することがある。

 次に、引上げ後の賃金額を支払い、事業場内最低賃金になることが必要であり、生産性向上に資する機器・設備などを導入することにより業務改善を行い、その費用を支払うことがある。単なる経費削減のための経費や職場環境を改善するための経費、社会通念上当然に必要となる経費は除かれる。さらに、解雇、賃金引下げ等の不交付事由がないこと、などが主な支給要件となっている。

 助成額は、申請コースごとに定める引上げ額以上、事業場内最低賃金を引き上げた場合、生産性向上のための設備投資などにかかった費用に助成率を乗じて算出した額となる。なお、申請コースごとに、助成対象事業場、引上げ額、助成率、助成の上限額が定められているので、注意が必要だ。具体的には、5つの申請コースごとに定められた賃金引上げ額(30~120円)に応じて、助成の上限額(50~200万円)などが定められている。

 なお、助成金の対象用途は、設備・機器の導入に加え、「経営コンサルティング経費」などのサービスの利用も対象となる。厚生労働省では、事例として、POSレジシステム導入による在庫管理の短縮やリフト付き特殊車両の導入による送迎時間の短縮、顧客・在庫・帳票管理システムの導入による業務の効率化、専門家による業務フロー見直しによる顧客回転率の向上、人材育成・教育訓練による業務の効率化などを示している。

事業所内最低賃金の引き上げについて

提供元:21C・TFフォーラム(株式会社タックス・コム)

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2月6日更新

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 8月に公表された平成29年度の地域別最低賃金額改定に関する地方最低賃金審議会の答申状況によると、全国の加重平均額は848円で、昨年度より25円の引上げとなった。ところで、生産性向上のための設備投資を行って、事業場内の最低賃金を一定額以上引き上げた場合、その設備投資などの費用の一部を助成する「業務改善助成金」という制度があるのはご存じだろうか。 同制度は、事業場内最低賃金が1000円未満の中小企業・小規模事業者が対象となる。過去に業務改善助成金を受給したことがある事業場であっても、助成対象となる。主な支給要件には、まず賃金引上げ計画(事業場内最低賃金を一定額以上引き上げる計画、就業規則等に規定)や業務改善計画(生産性向上のための設備投資などの計画)といった事業実施計画を策定することがある。 次に、引上げ後の賃金額を支払い、事業場内最低賃金になることが必要であり、生産性向上に資する機器・設備などを導入することにより業務改善を行い、その費用を支払うことがある。単なる経費削減のための経費や職場環境を改善するための経費、社会通念上当然に必要となる経費は除かれる。さらに、解雇、賃金引下げ等の不交付事由がないこと、などが主な支給要件となっている。 助成額は、申請コースごとに定める引上げ額以上、事業場内最低賃金を引き上げた場合、生産性向上のための設備投資などにかかった費用に助成率を乗じて算出した額となる。なお、申請コースごとに、助成対象事業場、引上げ額、助成率、助成の上限額が定められているので、注意が必要だ。具体的には、5つの申請コースごとに定められた賃金引上げ額(30~120円)に応じて、助成の上限額(50~200万円)などが定められている。 なお、助成金の対象用途は、設備・機器の導入に加え、「経営コンサルティング経費」などのサービスの利用も対象となる。厚生労働省では、事例として、POSレジシステム導入による在庫管理の短縮やリフト付き特殊車両の導入による送迎時間の短縮、顧客・在庫・帳票管理システムの導入による業務の効率化、専門家による業務フロー見直しによる顧客回転率の向上、人材育成・教育訓練による業務の効率化などを示している。
2017.10.11 10:11:00