相続税、もしかしたらあなたにも・・・(平成25年度税制改正)
   
作成日:02/01/2013
提供元:マネーコンシェルジュ税理士法人
  


■今年の改正は大綱通りに決まる?

政府は、1月24日に「与党税制改正大綱」を発表し、それに基づき29日に臨時閣議にて、2013年度予算案も決定しました。

今回の税制改正のポイントは、「デフレからの脱却」そしてそれに伴う「消費税増税の確定」です。

そのため、民間企業の設備投資や雇用拡大に資するような内容の政策減税措置がいくつか盛り込まれています。

また、この税制改正大綱の今後の予定としては、2月中には法案化されたものが国会に提出されて、スムーズにいけば3月末までの年度内に成立します。

たとえスムーズにいかなかったとしても、衆議院の優越などの規定により、5月中には大綱通り決定するものと思われます。

この場合、平成23年度税制改正の時と同様に、3月末で期限切れとなる税制について「つなぎ法案」が提出されるものと思われます。

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「平成25年度(2013年度)与党税制改正大綱」
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■相続税の基礎控除が4割縮小

今回の改正の目玉項目は実はたくさんあるのですが、その中でも、中小企業経営者も、資産家も、一般のサラリーマンにも影響があるのが、この「相続税の基礎控除の縮小」ではないかと思います。

現行の取り扱いでは、亡くなられた方の財産が「資産−負債」の「純資産ベース」で、「5,000万円+1,000万円×法定相続人数」以下であれば、相続税は発生しません。

これが税制改正大綱によると、大幅に4割縮小となって、「3,000万円+600万円×法定相続人数」となっています。

例えば、親が亡くなって子供2人が相続人で、下記のような財産構成の場合、

自宅   3,000万円(小規模宅地等の特例は適用不可という前提)
上場株式 1,000万円
預金   2,000万円
負債        0円

差し引き純資産3,000万円+1,000万円+2,000万円−0円=6,000万円

現行の取り扱いでは、5,000万円+1,000万円×2人=7,000万円≧6,000万円となり、相続税はかかりません。
申告も不要です。

しかし、税制改正大綱では、3,000万円+600万円×2人=4,200万円<6,000万円となり、相続税が発生してしまいます。

特に都心に自宅をお持ちの方や、小規模企業経営者の方で、相続税の対象者がかなり増えるのではないかと思います。
(このため、自宅については別途、小規模宅地等の特例の拡充措置が図られています。)


■税率もアップ

相続税に関しては更に、税率構造の見直しも予定されています。

現行の相続税率は、

課税標準       税率
1,000万円以下 10%
3,000万円以下 15%
5,000万円以下 20%
1億円以下     30%
3億円以下     40%
3億円超      50%

ですが、大綱では、

課税標準       税率
1,000万円以下 10%
3,000万円以下 15%
5,000万円以下 20%
1億円以下     30%
2億円以下     40%
3億円以下     45%
6億円以下     50%
6億円超      55%

となっています。

取得価額2億円以下の部分は改正されていませんので、どちらかというと、資産家向けの増税項目となります。

ただし、相続の基礎控除の改正及び税率の改正ともに、平成27年1月1日以後の相続から適用となっていますので、当面は直接影響しません。