アジア7or5ケ国巡り~タイ(バンコク・アユタヤ)編
   
作成日:10/10/2014
提供元:マネーコンシェルジュ税理士法人
  


前回からの続きです。

■タイは若いうちに行け

20年ほど前、タイ国際航空のテレビCMで、いしだ壱成君が「タイは若いうちに行け」と名ゼリフを言われました。
少し流行りましたので、ご存知の方もおられるのではないでしょうか。

ユーチューブ

まさにその影響をモロに受けて、学生時代に友達数人と、一緒には行かずあえて行く日を分けて別々に一人旅で行きました。

テレビCMで期待していたかごとく、日本に居ては絶対に感じられないようなパワーと、同時にまだまだ未成熟であり混沌とした何ともアンニュイな雰囲気を実感したのを昨日のことのように覚えています。

20年後の今、私が東南アジアフリークになりつつあるその原点が、この学生時代の1人旅にあります。

当時のタイ旅行では色々と貴重な経験をさせてもらいましたが、内容的にはとても大人に成りきってしまった現在では同じ事はできないというような感じです。大笑

とはいえ、大変内容が濃くとても楽しい思い出なのですが、この時に、パスポートと所持金すべてを無くすという大失敗を犯しましたので、実はタイは悲劇の地(笑)でもあるのです。

(タイの概要)
国名:タイ王国
面積:約513,000平方キロメートル(日本の約1.4倍)
人口:約6,700万人(2014年)
首都:バンコク
言語:タイ語
宗教:仏教
通貨:バーツ(1バーツ=約3円)
時差:マイナス2時間
1人当たりGDPは約5,700ドル(日本は約38,000ドル)

1人当たりGDPは以前ご紹介したマレーシア(約10,000ドル)にはるかまだ及ばないのですが、周辺のカンボジアやラオス、ベトナム等からすると、経済の発展具合等から、タイは東南アジアのお兄さん的存在であるといえます。



とはいえ、こんな感じの屋台やこんな感じの物乞いも残っているのが、現状のタイでもあります。






■東南アジアから仕入れる物販の可能性

実は、今回のツアーは単に海外不動産や海外金融機関視察だけではなくて、東南アジアと日本の価格差を利用した「物販」の現地視察も兼ねていました。

つまり、東南アジア(例えば、中国やタイ)からパソコン部品や衣料品等何でもいいのですが、それらを仕入れて日本で売るということです。

もちろんリアル店舗で販売してもいいのですが、簡単に始めようとすると、インターネット販売がいいでしょう。

タイでは、地球の歩き方にも最近は掲載されているウィークエンドマーケット「チャトゥチャック市場」に行きました。
毎週土日だけ営業しています。





とにかく、びっくりするぐらいの商品の量です。
衣類、雑貨、食料品、古本、アンティーク何でもありです。
タイに行かれる方は、是非行ってみて下さい。
物販に興味がなくても、2-3時間見て回るだけでかなり楽しめますよ。

こんなものもありました。



正直いくつもみてくると、この商品が安いのか高いのかよくわからなくなってくるのですが、タイでの値段の見方として、例えば、100バーツのTシャツがあったとすると、「100バーツ→100バーツ×3×5=1,500円」と換算するといいそうです。

1バーツ=約3円、物価が日本とタイで約5倍違うそうですので、それらを加味した計算式となっています。

単純には、バーツ表記の商品に対して×15すると、現地のタイ人が感じているその商品の値段ということです。


■バンコクとアユタヤ不動産視察

海外不動産の資料などを見る時にスクエアフィート表示がよくありますので、厳密には、「1スクエアフィートX0.0929=平方メートル」と覚えておいて下さい。

粗くざっくりでいえば、「10スクエアフィート=1平方メートル」です。

例えば、900スクエアフィートと書かれていれば、ざっくり90平方メートル。
(厳密には、900×0.0929=83.61平方メートル)

また、タイでは、日本人を含む外国人が自己名義で所有できる不動産はコンドミニアム系だけです。

つまり、更地や一戸建ての購入は原則できませんので、この場合、50年の定期借地等となるようです。

バンコクでの不動産投資は既にだいぶ過当競争(供給過剰なだけ?)になりつつあるようで、駅近新築50平方メートル弱のコンドミニアムで、約1,000から1,500万円ほどでした。

安いという感じではなくなっていますね。

次に、バンコクから車で約1時間の所にある、アユタヤの不動産を視察に行きました。

こちらは、建築途中の物件で、単体ではなく商業施設等も含めて小さな日本人を中心とした村をつくるような感じの大型開発案件でした。







工事現場でもその入り口には、ちゃんと仏教関係のお参りできる場所がありました。
流石、仏教国(上座部仏教)。



アユタヤというと下記にあるような世界遺産が有名かもしれませんが、実は多数の日系企業も進出しています。

アユタヤにあるロジャナ工業団地には、約220社世界から企業が進出しているのですが、ホンダやパイオニアなどその内約150社が日系企業となっています。







このロジャナ工業団地を有名にしてしまったのが、2011年のタイ洪水でした。

真ん中あたりに、HONDAの文字が。

もちろん現在では、周囲から車で散策した限りでは、洪水の影響はないように見えました。

先ほどのアユタヤのコンドミニアムは、まさに、これら日系企業に勤める日本人を主なターゲットにしています。


■アユタヤ遺跡

少し横道にそれますが、このツアーの中で唯一と言っていいほどの観光が、このアユタヤでの遺跡巡りとバンコクでの寺院巡りでした。

アユタヤ遺跡といえば、この写真が有名です。



他にもこんな写真も有名ですね。



その周囲にはこんな注書きもありました。



アユタヤ遺跡について、ウィキペディアより引用。

「この遺跡を作ったのは1351年-1767年に存在したアユタヤ王朝である。この王朝はナーラーイ王時代には現在のラオス、カンボジア、ミャンマーの一部を領有するほどの勢力を持っていた。中心都市であるアユタヤは、流れの穏やかなチャオプラヤー川に位置し、貿易に持ってこいの地形であった。この貿易に適した地で、王はその独占貿易で莫大な利益を収め、同時に上座部仏教を信仰していた王は、この莫大な利益を元に数々の寺院(ワット)を作り出した。しかし、1767年にビルマ(ミャンマー)の攻撃を受けてアユタヤ王朝は消滅した。同時にアユタヤ市内の建造物や石像は徹底的に破壊され、ほとんどの寺院は廃寺となり、王宮も台座を残すのみとなった。世界的にみてアユタヤの建造物の多くが比較的新しい建造物であるにもかかわらず、そのほとんどが煉瓦のみになっているのは、このためである。」

ここで注目したいのは、アユタヤ王朝の崩壊は18世紀ですから、比較的最近であるにもかかわらず、なぜ木の根に仏の顔がこれほどまでにからまってしまっているのか? です。

これは、日本人の感覚ではちょっとびっくりするぐらいに、「植物の成育が早い」ということでしょう。

不動産においても、管理をきちんとしておかないと、その周辺の植物は、短期間で驚くほど成長してしまうのではないでしょうか。

ちなみにここで、「公益財団法人育てる会」の方々とお会いしました。

日本人の中高生が多数来ていたのでちょっとびっくりして、その引率の方に事情をきくと、「タイ青少年国際交流プログラム」として来ているとのことでした。

「タイ中央西部の農山村において、少数民族カレンの子どもたちやバンコクの高校生たちと一緒に、自然体験活動や銀採掘によって荒れた森の再生活動、太鼓や舞踊などの異文化交流体験等を展開します。また、400年にわたりインドシナ半島の中心として栄えた歴史を持つ世界遺産アユタヤ遺跡群を見学し、タイの歴史を学びます。さらに、バンコクでは学校の授業に参加し、ホームステイも体験、王宮や有名寺院、市場等の見学も行います。」

日タイ青少年国際交流プログラム

子供たちがとても活き活きしていて、とても楽しそうにしていました。


■逆に、アジア富裕層が日本不動産を買っています

これまで日本人による海外の不動産購入について述べてきましたが、実は逆に、海外の富裕層、特にアジアの富裕層が日本不動産を購入されるケースというのが、近年急増しています。

私の周囲でも、多数の「アジア人」や「アジア人が株主の会社」が日本不動産を、それこそ、一軒家からマンションの一室、一棟モノ、土地等、色々と購入されています。

その時によく行われるのが、自国の通貨を担保にして、日本で借入を行い、不動産を購入するというやり方です。

これは、自国の通貨における高い受取利息を享受しつつ、日本で低金利のローンを組むことにより、投資をした段階で、金利差2-3%得するということになります。

このようなスキームを組むには、一般的には、自国の銀行が日本に支店を設けてくれないとできないのですが、近年、アジアの金融機関は欧米勢が撤退するなか積極的に日本支店開設に動いています。

日経新聞2014.8.29

外銀拠点アジア勢台頭、総資産5年で4倍
欧米勢は撤退相次ぐ

アジアの銀行が日本国内で存在感を高めている。
日本に進出するアジアの銀行数は今年6月末時点で27行となり、欧州と北米を合わせた25行を上回った。

アジア勢の総資産は8兆円を超す勢いで5年で4倍に増えた。
市場拡大を見込みにくい日本から欧米勢が相次ぎ撤退する一方、資金需要が旺盛なアジアの銀行が日本で低利資金の調達を増やしている。

(中略)

規模拡大が特に目立つのが中国の銀行だ。
日本に進出する5行の預金残高は約1兆1000億円で外銀全体の1割程度を占める。
運用難の大手銀行や保険会社が高めの金利を提示する中国の大手銀に預けているもようだ。
最近では日本の個人にも人民元建ての預金を提供している。

アジア勢の日本での業務は従来、本国への送金サービスが主流だったが、最近は日本に移住した在日中国人向けに住宅ローンも提供し始めた。交通銀行は居住用と投資用の2種類を用意する。

KPMGジャパンの調べでは14年3月期の経常利益が外銀で最も多かったのは中国銀行(103億円)。
上位20行の7行をアジア勢が占めた。
直接金融の分野ではゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーなど欧米勢が強いものの、間接金融分野では主役の交代が起きている。

課題もある。
最も重要なのは預金者保護だ。現地法人を設立しないかぎり、外国銀行の預金に日本の預金保険法は適用されず、日本政府は預金を保護できない。



■企業の資金調達

またまた若干横道にそれますが、企業の資金調達についても日進月歩で変化していますので、それについてもシェアしておきます。

東南アジアに進出する日系中小企業が、現地で資金調達するのは現在難しい事が多いのですが、それを改善する方向に動いているようです。


日経新聞2014.9.6

中小、東南アジアで資金調達 為替リスク軽減

東南アジアに進出する中小企業が資金調達の現地化に挑んでいる。
進出先の通貨でお金を確保したり、地元銀行から借りたりする。

従来は日本の本社が円で借りて送金するのが主流だったが、為替変動リスクを抑えるとともに財務面で現地法人の自立を目指す。

現法の資金調達の選択肢が広がれば、東南ア事業の拡大に向け柔軟に投資しやすくなりそうだ。



■海外不動産投資、税金は?

例えば、日本の普通の国内居住者が、タイで不動産(コンドミニアム=区分所有マンション)を購入して、貸し出しを行い、毎月家賃収入が入ってきたとします。

タイという日本国外にある不動産から得た収入ですが、これ、税金はどうなるのでしょうか。

 ・
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 ・

答えは、タイと日本の両方で税金の申告が必要となります。

ただし、二重課税を排除するために、タイで払った税金は、日本の申告の際、原則として控除することができます。

こういった取り扱いは、例えば金融商品でも同様となりますので、金融商品から生じる利子、配当、売却益などについて、無申告の方がいればご注意下さい(これらの所得が年間20万円未満であれば申告不要という制度もありますが)。

実際、日本でも平成26年から、「国外財産調書制度」が出来て、国外に5,000万円超の財産が有る場合は、確定申告時期に届出をするようになりました。

今後は、これまで表に出ていなかった国外財産から生じる所得に対しても、日本政府はきちんと納税してもらうように今まで以上に働きかけていくようです。


■海外不動産投資は是か非か

では、ストレートに海外不動産投資は、やっていいのか、悪いのか?
日本ではなく海外、特に東南アジアにおける、例えばコンドミニアムへの投資(プレビルドの場合もある)は、是か非か?

これは、投資する人や対象物件によって大きく異なるでしょうから、一概には言えません。

つまり、海外不動産投資は是か非か?

わかりません。

とはいえ、これでは役に立ちませんので、実際、私の周囲で、例えば、数年前にフィリピンやタイで不動産投資された方が、今、どうなっているのかを口頭で聞いてみましたので、その内容をシェアします。

Aさんは、数年前にフィリピンのマニラで、プレビルド方式でコンドミニアムを買われて、実際今は建築も完了して、入居も決まり家賃収入が入ってきています。

今に比べて円高の時に投資されているので、それは得した、とのこと。
でも、収支は当初想定よりやや悪いそうです。

また、売ろうかとも思っているそうですが、買い手がそれほど多くないのと、現時点では投資をトータルでみて、トントンぐらいなのでダラダラと持っているとのことです。

これには、現地に行く渡航費用やそこそこ高額なセミナー代なんかもいれてトントンとのことです。

他にも、同様にプレビルド方式で買われて、現時点でもまだ建築途中の物件を所有しているBさん。

もともと、途中売却を希望されて買われたようで、現時点で売りに出しているが買い手がつかない、又は、ちょい赤字まで下げないと売れないようです。

私の周囲では、明らかに騙された!というケースはないです。

(実際にはいくつもあるようですのでご注意を!日本と制度の違いがあるとはいえ、実質的な所有権がこちらに無いというケースや、プレビルド物件で建築トラブルの結果お金が返ってこない等のケースです。)

とはいえ逆に、時々ネットに書かれているような大儲けしたという方もいないです。

多くは、まー悪くもなく、良くもなく、です。

早くに投資されていて、今より投資金額が低く抑えられている人で、やや儲かっている人でも、日本より後進国である東南アジアのため、日本では想定外のトラブル等はいまだによくあるそうです。

よく言われるのは、大体トントンだけど、これだけ色々経験できたのでその勉強代と思えば、悪くもなかったかなぁ、です。

フィリピンやタイでは、年配のご夫婦で海外移住も含めて、海外不動産投資をされている方もおられました。

海外移住を前提に考えると、自分が住む家(直需)を買うということでもありますので、その場合の海外不動産購入は検討の余地が十分あるかなと思いました。

他にもマレーシアでは、新婚さんやお子さんのいないご夫婦で、海外移住前提に、海外不動産投資をされている方もおられました。

こういった場合も検討の余地は十分にあるのかなと思います。


■海外投資のポイントは?

私なりに東南アジアを中心とした海外投資(不動産に限っていない部分もありますので、海外投資としました)のポイントをまとめてみます。
いつも通り、独断と偏見ですので悪しからず。

大前提としては、海外移住等の特殊なケースではなく、日本人が日本に居ながらにして海外不動産などに投資するという、至ってノーマルなケースを想定して記します。

1.ある程度の利益が見込めるか?

→逆にいうと、小さな利益しか見込めないものは、海外投資には向かないのではないかと思います。というのも、とにかく、日本とは細部において商習慣等違いがいくつもあり、そのこともあってか東南アジアではちょっとしたトラブルは日常茶飯事です。そのトラブルを優に吸収できるくらいの利益見込みは欲しいところ。

2.円高時がチャンス

→円が強い時に海外投資を行えば、割安になります。現在の円が更に円安にふれると想定すれば、未来の円に対して現在は円高となりますからチャンスであるともいえますが、その逆になれば、結果もその逆です。多くの海外投資を斡旋する会社は、日本が危ないということを口にされますが、その背景には円安になるだろう、だから今海外不動産投資しましょうという構図があります。

為替の複雑な部分はよくわかりませんが、個人的には、少なくとも日本が崩壊する等ということは思いません。今の為替が適正かどうかや、今より今後円安になるかどうかなどは不明ですが。

ちなみに、先ほど東南アジアの富裕層が、自国通貨を預金担保にして日本で借入を行い、利ザヤを稼いでいるというような話をしましたが、これには本来は為替もセットで考えないといけません。
為替が動いて為替差損となれば、金利差が帳消しになることもしばしば。

3.分散投資は本当に必要ですか

→「円以外の通貨を」、「現物資産をもつ、しかも国を変えてもつ」等といわれますが、本当でしょうか。私は純資産(資産-負債)が1億円以下では分散投資等不要ではないかと思います。それこそベトナムにいるならベトナムドンだけの預金では色々な面から不安を感じますが、1億円以下の資産でここ日本で不安を感じる必要はないのではないでしょうか。

マレーシア等の東南アジアの人たちに、日本人の過度な自国不安の話をすると、いつもとても不思議がられます。

私たち(東南アジアの人々)が政治や経済などで自国に不安を感じて、日本にあこがれているのに、その当の本人の日本人が国外逃亡ですか、理解できません、と。

まだまだ発展途上である東南アジアからこの日本人の過度な自国不安を概観すると、とても不思議な感じに思えることもあります。

余談ですが、日本不安の1つとして地震についていわれることがありますが、東南アジアの台風や大雨による水害というのも本当に恐ろしいものがありますし、地震以上に確率が高いようにも思います。

4.余裕資金で行う

→私が見る限りは、特に海外不動産投資において、かつてのサラリーマン不動産投資のようなノリのケースが散見されます。つまり、カツカツの資金で一発逆転も狙いつつ行う投資形態です。東南アジアにおける海外投資は、前述したように、ちょっとしたトラブルは、風習や商習慣の違いから日常茶飯事です。

例えば、マレーシアにおける日本人には理解しがたいブミプトラ政策というのがあります。

ブミプトラ政策とは、マレーシアの経済政策で「マレー系住民を経済的に優遇する国策」のことです。

「ブミプトラ」とは「土地の子」という意味でマレー系住民を指しますが、マレー系住民は中国系に比べて経済的に劣っていてかわいそうなので、例えば住宅購入資金を補助する等の経済政策を実施していこうというものです。

日本でも、特定の世代等をターゲットに補助金を出していくということはありますが、「マレー系65%」「中国系26%」「インド系8%」という割合などを考えた時に、日本では有り得ない政策ではないかと思います。

逆に、こんなことが有りなら、東南アジアに出て行っている日本人にとっては、何が起こっても仕方がない、ということにもなります(ブミプトラ政策が良いとか悪いとかの議論ではありませんので悪しからず)。

ということで、海外特に東南アジアでは日本の常識が通用しないことが多々ありますので、その意味でも、海外投資は余裕資金で行いましょう。

5.好きな国を選択する

→投資の損得イロハからすると、逆行する話なのかもしれませんが、好きな国に投資する、というのは必要な事ではないかと思います。

その時まだ好きでなくても、いずれ好きになれるような国を選択するべきと言いかえてもいいと思います。

ということは、好きでないのであれば、いくら短期的には儲かりそうでも、止めておいた方がいいのかもしれません。

好きな国に投資をするというのは、その国に住む人が好きで、そこに資産を投資して、その国の人たちと喜びや幸せを分かち合い、その結果、利益も分かち合うという事です。

投資する国に住んでいる人が嫌いなら、投資してはいけないのではないかと思います。

海外投資といっても特殊な事と考えずに、日本でビジネスをするのと同じで、そこで働く従業員や顧客(不動産投資であれば入居者)、外注さんに好意をもてるかどうかはとても重要な事です。

海外投資をするのかどうかの究極は、その国や人種が好きか嫌いかで決めてもいいのではないかとさえ思います。

過去の日本人の努力によって、一時はエコノミックアニマルと揶揄されながらも、現在ではおおむねどの国に行っても是非日本人による投資をしてもらいたいとなぜ言ってもらえるようになったのかを、これから海外に打って出よう(海外不動産投資でも同様)としているこれからの人たちは、よくよく考えておくべきです。

海外に出た瞬間、貴方はそこで出会う現地の人にとって、日本代表なのです。
希望するかしないにかかわらず、相手はそう感じてしまうのです。
サッカー日本代表にはなれなくても、海外に行けば、特に未開の地に行けば現地の方が日本人と出会う頻度が少ないですからなおさらとなりますが、すぐに日本代表になれます。

ここで言いたいのは、海外旅行に行く人以上に、海外に出て投資を行おうとする人はノブレスオブリージュの精神で、自分が日本代表なんだという気概をしっかりと持っておいてほしい、ということです。

決して、過去の日本人が築いてきた信頼や誠実さや正直さを汚してはいけませんし、もっと前向きにいえば、そのバトンをより良い形に変えて、次の世代に渡していきましょう、ね。

短期的な利益獲得だけを目当てにし、現地の人をモノとして扱い、昇進昇格の機会を与えず、技術やノウハウの伝承をしないような海外投資は、日本人は行ってはいけません(もちろん、そもそもの給料などの待遇面の差を急に日本人と同じにする必要はありませんが)。

逆に、長期的視点に立ち、日本人従業員と同じく大切な家族として現地従業員を雇用することが大切です。

このことは、インドネシアで50年以上続く現地のパナソニック子会社を見学させてもらった時に、まさにこれがお手本だなと思った次第です。
この会社は、日本以上の終身雇用でもあり、多くのOB会が出来ています。

6.現地を見に行く

→不動産投資でも、企業による店舗投資、工場投資でも、海外となると日本とは環境が全く異なりますので、是非、現地視察されたほうがいいと思います。中には、どうぜ言葉も風習もわからないのだし、何より費用も結構かかるから無駄では? といわれることがあります。

私が海外投資の前に是非現地を見に行きましょうと言っているのは、どちらかというとミクロの話ではなくて、マクロの話です。

多分、現地に行くと驚くことが多いのではないかと思います。

いくら東南アジア慣れしている方でも、いざ自分が投資しようとしている場合には、ディテイルを見ることになりますから、今まで全く気付かなかった多くの気付きが産まれるはずです。

そして何より、近くに泊まってみて、食事をしてみて、朝晩の違いや平日と土日の違いを実感してみて、また、通訳を介してでも、片言でも良いですから現地の方と会話もしてみてください。

その国を好きになれそうですか?
現地の人を好きになれそうですか?

これを感じてほしいがために、現地を見に行ってほしいのです。

7.日本居住で儲けられるビジネスを考える

もしかしたら先ほど書いたことと矛盾する部分もあるかもしれませんが、海外投資で是非ともというのが、コレです。

海外移住してもいいというような特殊なケースは別として、一般的な日本人であれば、うまく仕組みや商材などを考えて、一時的に1~2年等は仕方がないとしても、安定すると、自分が日本居住(イメージとしては、月1回海外出張)で儲けられるビジネスを考えるべきではないかと思います。

任せられる現地の人を確保するのか、自ら行きたいという若者を集めるのか、そもそも仕組みや商材で工夫するのか、インターネットの活用も重要でしょう、様々に思案のしどころです。


■タイの生活

マレーシアの所でも少し触れましたが、タイは王様信仰が大変強い国です。
そういえば、国名も正式には「タイ王国」です!

マレーシアでもモデルルームに王様の写真が貼られていたりと、王様に対する国民の信頼は厚いなぁと感じましたが、そのマレーシア人が、タイにはマケルよとおっしゃっていたのが印象的でした。

確か、タイでは映画の上映前には国王賛歌が流れるそうです。
不敬罪もありますので、ご注意を。

こちらは、アユタヤで撮りました。
何だかわかりますか?



実は、宝くじです。

今度は、バンコクの町中で撮った、将棋(?)のような写真です。



これ確か、ラオスでも似たようなものを見たような気がします。

タイのバンコクで、急ぎでホテル近くまでタクシーで向かったのですが、その時の若い運転手が、コーヒーを買いたいので、ちょっといいかというので、それぐらいならいいよと急いでいるのだけど愛想よくしていたら、私が助手席に座っていたこともあり、自分だけ買ってくるのも飲みにくいなーと思ったのかどうかわかりませんが、僕の分までコーヒーを買ってきてくれました。

これがタイ人(バンコク生まれのバンコク育ち)からおごってもらったコーヒーです、とても甘いタイプのコーヒーですが、なぜかおいしかった。






■タイの仏教は上座部仏教

タイは、日本と同じ仏教信仰とはいえ、ミャンマーやカンボジア、ラオス等と同じで、いわゆる上座部仏教です。

日本の仏教は、極端に言えば手さえ合わせれば悪人でも救います(特に浄土系)、といういわゆる「大乗仏教」です。
大きな乗り物と書くぐらいですから、多くの民を救ってくれるというイメージでいいのでしょう。

それに対して、タイやミャンマー、カンボジア、ラオスにおける仏教は、上座部仏教(旧:小乗仏教)です。

上座部仏教では、出家して厳しい修行を積んだ僧侶だけがさとりを開いて救われるとされていますので、これらの国では、日本ではびっくりするぐらいに、僧侶が尊敬されています。

また、一般庶民も得を積むことに熱心ですので、金ピカのお寺がみんなの寄付で成り立つのです。

(ワット・ポー寺院)
見に来ているのに何で寝てるねん! という突っ込みは無しでお願いします。笑







行かれる方は足の裏も見ておきましょう。
ちなみに、扁平足にも仏教的意味があり、その人が超人であることの証明となる32の身体的特徴の1つだそうです。





こちらは、歴代国宝を表わす仏塔です。



ここワット・ポーは、タイ式マッサージの総本山でもあります。
タイムオーバーで閉まっていました、残念。



確か以前ここでマッサージを受けたと思います。

ここは、間違いなく20年前に来ているはずなのに、ほとんど忘れていました。
人間の記憶ってそんなものなのね。


■タイの食事

まずは、カオサン通りにある屋台から、初の動画を上げます。
ちょっと芸術的に見えました。


単純なのですが、なんか食べたくなります。
で、頼んだのがこれ、ちょっと汚くてすいません。



薄いパン生地のようなものの上にバナナを載せてくるみ、その上にチョコレートソースをかけてもらいました、アツアツでした。

喉が渇いて、次には、東南アジア定番のフルーツ。
これは、ドラゴンフルーツ、チョイ酸っぱいがこの暑さにはそれが良い。



なぜか、店長に場所を代わってもらってパシャリ。



あまり詳しくはいいませんが、日本人から見るとゲテモノ系。



カオサン通りの雰囲気はこちら。



アユタヤのシャッピングセンターで、タイ人に流行っているらしい「タイスキ」を食べに行きました。

タイスキとは、タイのスキヤキということらしいですが、実際は、明らかにしゃぶしゃぶです。
タイの方は、単に「スキー」というらしい。

私が行ったのは、しゃぶしゃぶする具材が、回る寿司と全く同じような感じで流れてくるタイプのタイスキ店です。








具材は何でもアリという感じで、野菜、鶏肉、牛肉、魚などです。
タレを色々つけかえて楽しみます。


■覚えておくと旅行が楽しくなるかも・・・タイ語

タイ語は、ラオスの公用語であるラーオ語に似ています。
覚えておくと旅行が楽しくなるかも、というタイ語のご紹介。

こんにちは・・・サワッディークラッ(ラーオ語:サバイディー)
さようなら・・・ラーコーンナクラッ
ありがとう・・・コップンクラッ(ラーオ語:コーブチャイ)
元気・・・サバーイ(ラーオ語:サバイディーボー)
気にするな・・・マイペンライ(ラーオ語:ポーペンニャン)
楽しい、面白い・・・サヌック

最後に感じの良い写真を1枚。
夕暮れ時の王宮です。