スイス社が日本進出、その意図は?
   
作成日:03/21/2012
提供元:マネーコンシェルジュ税理士法人
  


■大手スイス社が日本進出

タイトルだけみると、税金と何の関係があるのかと思われるかもしれませんが、実は大いに関係があるのです。

まずは、先日流れたニュースをご覧ください。

2012.2.8 日経新聞
 
「免税手続き大手スイス社が日本進出 まず三越伊勢丹と提携」

免税手続きサービス世界最大手のグローバルブルー(スイス)が3月、日本で事業を始める。

まず三越伊勢丹と提携して基幹店に専用システムを供与。
煩雑な手続きにかかる時間を短縮し、還付される消費税のうちの一部を外国人客から手数料として受け取る。
 
 

■消費税の考え方

消費税の課税対象は、「国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡、貸付け及び役務の提供」と「外国貨物の輸入」となっています。

ちょっとわかりづらいですが、要は、日本で消費されるものが対象で、たとえ日本で作られたものでも、それを海外で使うことが明らかなものは、消費税の課税対象とならないということです。

典型的なのが、輸出売上(商品が海外で使用される)で、この場合、輸出免税といって、消費税が発生しないことになります。

ということで、日本のデパートなどで外国人が家電製品などを買って所定の手続きをとると、消費税がかかりません。

しかし実は、日本のデパートや百貨店などはこの手続きを手作業でやっていて、非常に時間がかかっているのが現状なようです。


■スイス社の仕組み

そこで登場したのが、スイスの会社であるグローバルブルーです。

グローバルブルー社のシステムは、「提携先の小売業のシステムと接続、レシート番号を打ち込むと瞬時に免税対象品や免税額が分るのが特徴」だそうです。

グローバルブルー社は、欧米を中心に約40カ国に進出していて、各国の付加価値税(日本の消費税に相当するもの)に合わせて手数料を取っています。

この分野での同社のシェアは約8割だそうで、まさにリーディングカンパニーです。

ちなみに、3月に進出予定の日本では、消費税5%のうち、1%を手数料としてグローバルブルー社が受け取り、残りの4%分を外国人等に払い戻すようです。


■日本人の半分ぐらいだけが世界の中で消費税増税反対論者

実はこの新聞記事には、以下のような文章も掲載されています。

「政府が消費税の増税を検討していることを商機ととらえており、3年間で国内の小売店100店への導入を目指す。」

世界から日本を普通に見ると、「日本の財政事情や高齢化事情などから日本人は当然に消費税を引き上げるだろう又は引き上げねばならないだろう」ということでしょう。

日本の中だけで消費税増税について賛成か反対かと問うと、五分五分かやや賛成が多いぐらいかと思いますが、(かなり乱暴な言い方となりますが)世界人口70億人の中で日本の消費税増税反対者は日本人1億2,000万人×0.5=6,000万人となり、その率はたったの1%となります(強引な計算式で恐縮です!)。

私は物事の真実を知りたいと思えば、「世界観」や「歴史観」が重要だと思いますが、そういった観点からも「消費税増税は必要」だと思います。
消費税増税反対の方の意見のほとんどは、金額の大きさを正確に認識していないことによるものだと思われます。