CLM旅行記-東南アジア最後のフロンティアCLMとは?
   
作成日:07/18/2014
提供元:マネーコンシェルジュ税理士法人
  


■東南アジア進出は植民地化なのか?

今回の旅行の目的は、顧問先のミャンマー現地新会社視察(とっても充実した時間でした! 社長や従業員の皆さんありがとう!)やカンボジア縫製業関係の現況視察、現地和僑会との交流、ジェトロとのブリーフィングなど色々とあるのですが、大局的な目的としては、「東南アジア最後のフロンティアといわれるCLMを、フロンティアの内にこの目で見ておきたい、実感しておきたい」というものでした。


(カンボジアのプノンペンから見たメコン川)

で、その目的は達成できたのですが、旅行中ずっと私の脳裏を横切ったのが、「最後のフロンティアって、結局それは僕たちから見た言葉じゃないのか」、ということです。

もちろんその僕たちというのには、私やあなたが多分含まれます。

東南アジアには、今や日中韓だけでなく、ヨーロッパやアメリカなどいわゆる先進国といわれる多数の国々から多くの投資・進出が行われています。

イメージとしては、先をこぞって金塊を掘り当てようとしている感じかもしれません。

私自身も東南アジア進出というのは常に頭の片隅にありますので、完全な同類です。
この読者ならご存知かと思いますが、きれいごとで何かを言うつもりはありません。

一方、多分いずれ述べることになると思いますが、ミャンマー人も、ラーオ族も、クメール人(カンボジア人)も、本当にみんな、明るく、恥ずかしがり屋で、謙虚で、真面目で、親切で、すれてなくて、日本人ととても相性がいいです。


(ミャンマーのホテル清掃員20歳、このことからも職が無いのがわかります、顔に塗っているのはタナカといわれる化粧品の一種で日よけ止め等の効果有り)

話していて、自然と信頼関係が産まれて、笑顔がお互いにこぼれます。
これは多分、欧米人では無理なのではないでしょうか(相性の問題として)。

これら現地の方と触れ合ったことのある日本人で、悪く言う人をあまり聞きません、どこの国にもいる一部の不良連中は別ですが。

(私自身そうでしたのでわかりますが、日本人のこれらの国のイメージは、「そもそもよくわからない」か、勝手なイメージとしての「なんか汚くて貧しそうで悪そうでだまされそうで」かと思いますが、これらは完全な間違いです。)

日本に限らず欧米も含めた東南アジア進出って、結局、植民地化政策じゃないのかという疑問が、旅行中ずっと私の頭を横切っていました(特にブルーワーカー系ですが)。

多分、これから進出を考えている方なども同様の事を一度は考えるのではないかと思います。

私は、「東南アジア進出=植民地化?」という事を、イギリス植民地時代の面影を色濃く残す街並を抜けた先にあるミャンマー日本人墓地で、合唱しながら自問自答しました。



ちなみに、このミャンマーのヤンゴンにある日本人墓地には、映画「ビルマの竪琴」で主人公水島のモデルといわれる中村一雄さんのお墓もあります。



これに対する私なりのアンサーは、このCLM旅行記レポートのどこかで書くことにします。


■CLMとは?

CLMとは、東南アジアの主にメコン川流域に位置する、下記3つの後発国を総称した名称です。

C=Cambodia、カンボジア
L=Laos、ラオス
M=Myanmar、ミャンマー(旧ビルマ)

(C=Cambodia、カンボジアの概要)
国名 カンボジア王国 Kingdom of Cambodia
面積 181,035平方キロメートル(日本の約2分の1弱)
人口 1,340万人(2008年)
首都 プノンペン(人口:約130万人)
言語 主にクメール語
宗教 仏教(96.93%)等
通貨 リエル(1000リエル=25円、覚え方は0を2つ取って2.6倍)

(L=Laos、ラオスの概要)
国名 ラオス人民民主共和国(Lao People’s Democratic Republic)
面積 236.800平方キロメートル(ほぼ本州の面積)
人口 677万6,000人(2013年)
首都:ビエンチャン (人口:約80万人)
言語:主にラオス語
宗教:仏教等
通貨 キープ(1000キープ=13円、覚え方は0を2つ取って1.3倍)

(M=Myanmar、ミャンマー(旧ビルマ)の概要)
国名 ミャンマー連邦 Union of Myanmar
面積 67万6,578平方キロメートル(日本の1.8倍)
人口 6,062万人(2011年)
首都 ネーピードー(経済の中心はヤンゴン)
言語 主にミャンマー語
宗教 仏教(89.4%)等
通貨 チャット(1000チャット=100円、覚え方は0を1つ取る)

単純には、ミャンマー<ラオス<カンボジアといくに従って、経済が発展していく感じです。
まさにその順に旅をしたので、実感としてもわかります。

例えば、ミャンマーのタクシーはそりゃーもー、汚い。。。
ほこりだらけのような気がするし、そもそも外観がアウト。

でも、台数はとても少ないですが、カンボジアのタクシーはまとも。
メーターがないのは、3ケ国共通ですが。

また、上記の順で、詐欺師等も多くなります。


■距離の近さは、日本のアドバンテージ

突然ですが、以下2つのホームページの最上部だけを見て、何か違いを感じませんか?

東京都のホームページ
http://www.metro.tokyo.jp/
福岡県のホームページ
http://www.pref.fukuoka.lg.jp/

そうです、福岡県では上部に「タイ語やベトナム語の変換ボタン」がありますが、東京都にはありません(多分)。
地図を見ればよくわかりますが、東南アジアにより近いのが福岡県です。

実際多くの九州企業が、東南アジア進出を果たしています。

距離が近いというのはとても重要で、そう考えると、欧米に比べて日本の東南アジア進出における地理的優位性は間違いありません。

私は縫製業が盛んなカンボジアで「スマテリア」というリサイクル素材でつくったカバンを買いましたが、これはイタリア人がデザインしたもので、メイドインカンボジアです。

https://www.facebook.com/SmateriaJapan

他にも、竹素材を中心としたバンブーインドシンは最高です!

http://www.bambouindochine.com/

(バンブーインドシンがどこの国の会社か不明です、知っている人いたら教えて下さい。)



(帽子と赤いシャツがバンブーインドシンです。)

日本のユニクロももちろん進出していますが、欧米に比べて、とにかく近いという利点を活かせれば、もっともっと東南アジア初の日本人ベンチャー企業が出てきたもおかしくないように感じました。

上記購入したカバン等はどれも素敵でしたが、日本人起業家の活躍を私は期待します!!
華僑ならぬ和僑(世界で活躍する日本人企業家)の必要性を感じます。

当社も和僑会に所属していますが、その人脈があれば、欧米に比べて地理的優位性のある東南アジアで、もっともっと日本人起業家が活躍できるのではと感じた次第です。

長くなりましたので、次回に続きます。