酒税法改正でビールが安くなる!
   
カテゴリ:税務
作成日:01/31/2017
提供元:アサヒ・ビジネスセンター
  





旭課長
「2017年度税制改正大綱が発表されましたね。」


黒田
「何か気になることでもありますか?」



旭課長
「私たちが身近に感じる項目は、配偶者控除・配偶者特別控除の見直し、そして、何といっても酒税の税率の見直しですね。」

黒田
「旭課長はビールがお好きですか?」

旭課長
「そうなんですが、節約のために第三のビールを飲んでますよ。」




リエ
「この前も会社の新年会でたくさんビールを飲んでましたね。」

黒田
「では旭課長には朗報でしょうか。まだ先の話で、確実に決定するとは限りませんが、大綱ではビールが減税となるようですよ。現在、ビールは350ミリリットルあたりの酒税が77円ですが、平成32年10月1日より70円 平成35年10月1日より63.35円 平成38年10月1日より54.25円と、段階的に減税されていく予定です。
反対に発泡酒は現在350ミリリットルあたり46.99円ですが、平成38年10月1日より54.25円に増税される予定です。そして第三のビールと言われているものは、現在は350ミリリットルあたり28円ですが、平成32年10月1日より37.8円に増税して平成35年10月1日に発泡酒と同じ分類となり、平成38年10月1日より54.25円に増税される予定です。」

旭課長
「みんな同じ税率となるのですね。これはビールだけですか?」

黒田
「醸造酒類も現在は350ミリリットルあたり清酒が42円、ワインが28円ですが、平成35年より清酒とワインが350ミリリットルあたり35円と同額の税金になり、缶酎ハイ、ハイボールなども増税を検討しているようです。」

旭課長
「10年かけて段階的に統一されるのですね。酒類の定義の見直しもされると聞きましたが…。」

黒田
「そうですね、ビールは麦芽の比率や原料の範囲が新たに加わります。これまでは麦芽の使用率や、オレンジピールなどの果実を使用している外国産のビールは発泡酒に分類されることがありましたが、麦芽比率を67%以上から50%以上に引き下げたり、ビールの原材料に果実、香味料を加えることによってビールに分類することになります。」

旭課長
「税制改正により価格の差が少なくなり、外国のビールとも同じ土俵になることで品質勝負の戦いになりそうですね。まだまだ先のことではありますが、楽しみではありますね。ですが、第三のビールが値上がりになりそうなことは少々心配ですね。」

リエ
「そうですね、節約のために第三のビールを飲んでいるのに、値上がりになってしまうのですよね。」

黒田
「その点を考慮して、段階的な税率の引上げを行うにあたっては、その都度、経済状況や家計に与える影響を勘案して、必要な場合は所要の措置を講ずると大綱にはありましたので、消費税率のように引上げが先延ばしとなる可能性もありますが、企業も努力してくれるでしょうし、経済も上向きで給料も上向きになることを願いましょう!」

リエ
「そうですね、その前に健康第一! お酒も飲みすぎには気を付けてくださいね!」

旭課長
「はい、気を付けます………。」