Winnyによる情報漏洩の対策
   
カテゴリ:その他
作成日:05/30/2006
提供元:アサヒ・ビジネスセンター
  


 ホームページとEメール運用のために契約しているホスティングサービス会社の大島さんが運用のアドバイスに来ています。
 


リエ
「昨年4月に個人情報保護法が施行されましたが、あいかわらず情報漏えいの事件が報道されていますね。最近、Winny(ウィニー)というソフトが問題になっていますが、どういうことですか。」
 
大島
「Winnyというソフトは、P2P(ピアツーピア)という接続方法でPC内の情報を相互に交換する機能を持っています。通常のWebやFTPでは利用者のPCはインターネット上に接続されたサーバーからファイルをダウンロードしますが、Winnyはセキュリティが不十分な個人のPCの情報を直接外部のPCに流出することができます。」

リエ
「それで、Winnyがインストールされているパソコンにウィルスが入ると大変なことが起きるということですか。」

大島
「そうです。利用者の誤操作によるものもありますが、Antinny(アンチニー)と呼ばれるウィルスが、PC内の情報をWinnyを使ってインターネット上に流出させる機能を持っているので、多くの場合、それが最近の様々な内部情報・個人情報を流出させる事件の元凶になっています。」

リエ
「会社の情報を、Winnyがインストールされている自宅のPCにコピーして、そのPCにAntinnyが侵入すると、会社の情報が流出してしまうということですね。」

大島
「Winnyは、会社などでの利用ではなく個人利用が多いので、自宅のPCから漏えいしていることが最近の事件の特徴です。」

リエ
「対策はどうしたらいいのですか。」

大島
「まず会社では、1.Winnyを検出削除し、導入を禁止する、2.最新のウィルス対策ソフトを全PCにインストールする、3.システム管理者の許可なく社外PCの接続をしない、4.許可なく会社の重要情報の持ち出しをしないことです。それから、自宅では、1.Winnyをインストールしない、既に入っている場合は削除する、2.最新のウィルス対策ソフトをインストールする、3.会社の重要情報をPCに入れない、というような対策が必要になります。」

リエ
「個人情報など重要情報の管理は、会社内のルールだけで解決するのは難しいので、個人でも十分注意するように、ということですね。」