出張旅費見直しのため、BTMの導入
   
カテゴリ:その他
作成日:08/23/2011
提供元:アサヒ・ビジネスセンター
  


リエ
「最近、大企業では出張旅費削減のため、BTM(ビジネス・トラブル・マネジメント)を導入する会社が増えていると聞きましたが、どういうものですか?」
 


旭課長
「BTMは、旅程の立案、新幹線や航空チケットの購買、宿泊先の手配など出張全般に関する業務を外部の業者に委託して、コスト削減を図る手法のことで、委託先をTMC(トラベル・マネジメント・カンパニー)といって、大手の旅行代理店などが行っているんだ。」
 
リエ
「海外出張は、総務で手配しているところが多いので、総務の業務を削減することにもなるわけですね。」

旭課長
「そうだね。直接的な出張旅費だけでなく、それに伴う間接業務の削減という効果もあるということだよ。BTMは欧米を中心に広がった手法で、日本ではあまり進まなかった。それは、欧米では出張者自身あるいは秘書役が手配をしていることが多く、現場からの要望で改善の対象になりやすかったんだ。でも、日本では総務が出張を取り仕切って旅行会社に発注しているという関係があって、現場から改善の要望があまりなかったのではないだろうか。」

リエ
「出張では、災害地の対応とか、海外などではテロに対する警戒など、専門的なノウハウも必要になりますよね」

旭課長
「TMC(BTMの委託先)は、災害、大事故、テロなどの緊急時の安否確認、帰社手配などスピーディに行えるように情報収集とノウハウの蓄積をしており、迂回ルートの案内やチケット手配を素早く行って、危機を回避できた事例は数多くあるようだ。一企業の総務ではその対応は難しいと思うよ。」

リエ
「BTMを導入したら、旅費規程などの見直しも必要になりますよね。」

旭課長
「就業規則には、出張手当とか役職に応じた座席などが定められていることがあるけど、時代に合ってないものも多くあるよね。これからBTMを活用していくためには、業者選定などでスケールメリットが得られるように見直しをして、旅程、チケット購買に関しても運用を決めていくことが必要と思うよ。」
 

リエ
「そうですね。1社だけでチケットを購入してもスケールメリットがないけど、TMCの業者は多くの企業と契約しているので、団体扱いのメリットがあるわけですね。」

 
旭課長
「TMCはホテルや航空会社と交渉して一括購入したり、様々な工夫をして出張費削減を図っている。新しいビジネスモデルとして営業努力しているので、BTMは着実に広がっているようだ。大企業だけでなく、中小企業でも出張が多い会社では、必要になるのではないかと思うよ。」

リエ
「グローバルな時代ですから、当社も海外での営業が増えたら必要になりますね。」