「ものづくり補助金」って何ですか?
   
カテゴリ:その他
作成日:08/06/2013
提供元:アサヒ・ビジネスセンター
  


リエ
「先月、信用金庫の南条店長から、中小企業の設備投資に対して国から補助金があると聞きましたけど、どういうことですか?」

旭課長
「それは、平成24年度の補正予算で決まった“ものづくり中小企業・小規模事業者試作開発等支援補助金”のことだね。従来から中小製造業に対する補助金はあったけど、申請の手続きなどが煩雑で専門のスタッフがいない中小企業では利用が難しかったんだ。」

リエ
「今回の補助金は今までと違うのですか?」


旭課長
「昨年7月に“中小企業経営力強化支援法”が成立して、認定支援機関という国が認定した中小企業の経営支援専門家と連携することが要件になっているんだ。中小企業単独では、申請は難しいけど、外部のコンサルタントの支援があれば申請できるということで、たくさんの応募があったようだ。」


 

リエ
「認定支援機関ってどういうものですか?」

旭課長
「中小企業経営力強化支援法によって、税務、金融及び企業財務に関する専門的知識や支援に係る実務経験が一定レベル以上の個人、法人、中小企業支援機関等を経営革新等支援機関として認定する制度が創設された。その制度によって認定された個人、法人等が“認定支援機関”と呼ばれているんだ。」




リエ
「そういえば、顧問していただいている会計事務所も認定支援機関と言ってました。それから、信用金庫の店内に認定支援機関と表示されてました。会計事務所とか信用金庫が認定されているのですね。ところで、今回の“ものづくり補助金”と認定支援機関はどういう関係ですか?」
 

旭課長
「認定支援機関が補助金を申請する中小企業にアドバイスして、どのように改善されるかを記載した確認書を提出することになっているんだよ。」

リエ
「中小企業と認定支援機関が一緒になって申請しないといけないわけですね。それなら申請できるようになると思います。大体、補助金の申請には対象事業の事業計画とか財務計画が必要ですから、中小企業単独では難しいです。それで、“ものづくり中小企業・小規模事業者試作開発等支援補助金”はどのようなことが要件になってますか?」

旭課長
「中小企業・小規模事業者が実施する試作品の開発又は設備投資等の取組みであり、


1.

顧客ニーズにきめ細かく対応した競争力強化の形態として、次の5つのいずれかに合致していること。
(1)小口化・短納期化型、(2)ワンストップ化型、(3)サービス化型、(4)ニッチ分野特化型、(5)生産プロセス強化型
 

2.

どのように他社と差別化し競争力を強化するかについての事業計画を提出し、その実効性について認定支援機関により確認されていること。
 

3.

わが国製造業の競争力を支える『中小ものづくり高度化法』22分野の技術を活用した事業であること。
 

以上の3点が要件になっている。」

リエ
「やはり中小企業単独では難しいです。でも、会計事務所などの専門家に手伝ってもらえばできそうな気もします。というより、身近にいるのだから活用しないともったいないですね。」

旭課長
「この補助金は、今年3月に募集をかけたところ応募が多かったので、6月に第二次の募集をかけて、先月締め切っている。これも応募件数はかなり多いと思われるので、今後も同様の補助金の制度ができると思うよ。」

リエ
「わかりました。当社が設備投資するときのためにも、よく情報収集をしておきます。」