会社経営に生命保険を活用
   
カテゴリ:その他
作成日:08/31/2010
提供元:アサヒ・ビジネスセンター
  


 今日は生命保険会社営業の太田さんが保険の説明に来ました。
 


リエ
「こんにちわ。先日友達のお父さんが事故で亡くなったんですよ。中小企業の社長だったので、家族の生活のことだけじゃないから、大変だったと言ってました。」
 
太田
「会社の社長の場合は、個人だけでなく会社にかかるお金も必要になりますからね。」

リエ
「社長の場合は、どのような生命保険が必要ですか。」

太田
「経営者が亡くなった場合に必要な資金としては、まず借入金返済資金です。それから、当面の運転資金、事業承継する場合はそれに要する資金が必要になります。さらに、遺族の生活資金も必要ですので、それらを生命保険でカバーしようとすると、サラリーマンよりずっと高額になるわけです。」

リエ
「経営者が亡くなった場合、事業を継続できない場合もありますから、その時は清算するための資金が必要になりますね。」

太田
「その通りです。日頃から経営者が死亡した場合、必要資金がいくらになるかを見積もっておくことは重要と思います。」

リエ
「個人で契約する保険と会社契約の保険とはどこが違うのですか。」

太田
「税務上の扱いが大きく異なります。個人契約の生命保険はどんなに高額な保険でも5万円の所得控除が限度ですが、会社契約の場合は、払い込んだ保険料が全額損金になるもの、1/2が損金になるものなどがあります。解約返戻金も様々ですので、節税対策としても活用できるわけです。」

リエ
「解約返戻金は、役員退職金とか将来の資金調達にも活用できますね。」

太田
「将来の設備投資の資金を、節税を兼ねて生命保険で積み立てているという会社もあります。」

リエ
「先ほど言われた事業承継に必要な資金というのは、どういうことでしょうか。」

太田
「事業承継のためには、会社の株を相続することが必要になります。会社が不動産などを所有していると、自社株の評価額が高くて多額の相続税が発生する場合があります。そのような場合、相続した株を会社に売却して、その売却資金で相続税を支払うという方法があります。その場合の買取資金が会社で必要になります。」

リエ
「全額損金の保険の場合、受け取った保険金は収入になるので、課税されますよね。」

太田
「そうです。保険金から退職金などの経費を差し引いた残額に法人税等が課税されるので、それを加味して保険金を考える必要があります。」

リエ
「経営者の保険は大変ですね。勉強になりました。」