毎月勤労統計調査ってなに?
   
カテゴリ:人事労務
作成日:03/26/2013
提供元:アサヒ・ビジネスセンター
  


今日は守田先生の訪問日です。

リエ
「先日こんな文書が送られてきたんですよ。これはどういうことですか?」

守田
「これは、御社が毎月勤労統計調査の対象事業所に指定されたということですね。」




リエ
「毎月勤労統計調査? 聞いたことないのですが………。」
 

守田
「毎月勤労統計調査とは、厚生労働大臣が都道府県を通じ、常用労働者が5人以上の事業所の毎月の賃金、労働時間及び雇用の変動を調べる調査のことです。そしてその結果は、全国及び各都道府県ごとに公表され、国や都道府県の政策立案などの資料として活用されるほか、賃金や労働時間の決定の際に参考にされるなど、広く一般に利用されているんですよ。具体的には、経済指標の一つとして景気判断や、雇用保険や労災保険の給付額を改定する際の資料として、また、民間企業等における給与改正や人件費の算定、人事院勧告の資料とされるなど、国民生活に深く関わっています。さらに、日本の労働事情を表す資料として海外にも紹介されており、その重要性は高いものとなっています。」

リエ
「そうなんですね。知らなかったです。調査の意味はわかりましたが、どうしてうちの会社が指定されたのですか? 毎月いろいろ集計しなければいけないようなので、正直面倒なのですが。」

守田
「対象事業所は、常用労働者5人以上の全国約190万の事業所から、約4万4千の事業所を無作為に選んでいるとのことです。また毎月勤労統計調査は、国の重要な統計調査である基幹統計調査として位置づけられており、基幹統計に関して国は『個人又は法人その他の団体に対し報告を求めることができる』と規定しています(報告義務)。さらに、『報告を拒み、又は虚偽の報告をした者』に対して、『50万円以下の罰金に処する』と統計法で規定されています。」

リエ
「拒否できないわけですね。わかりました。それにしても毎月紙で提出するなんてやっぱり面倒だわ。」


守田
「インターネットを使って提出する方法もありますよ。」


 

リエ
「そうなんですか? それならいちいち書かなくてもいいのですね。」

守田
「そうですね。インターネットでの提出を希望する場合には、厚生労働省のホームページから『利用希望届』をダウンロードし、必要事項を入力後、案内に載っているアドレスにメール添付で送信します。利用希望届が受け付けられるとその旨の返信があり、さらにインターネットで提出するための、ログインパスワードが利用手引とともに郵送で届けられることになっています。」

リエ
「なるほど。その利用手引に従って進めていけばよいのですね。わかりました。ありがとうございました。」