中小企業の資金繰り支援について教えてください!
   
カテゴリ:財務/資金繰り
作成日:04/19/2011
提供元:アサヒ・ビジネスセンター
  


黒田
「震災の影響はいかがですか?」
 

旭課長
「厳しいですね。東北・関東を中心に日本の経済も停滞してしまったようで、当社も既に売上は減少していますし、今後売上が回復する見通しもまだありませんよ。」

 
黒田
「資金繰りはいかがですか?」

旭課長
「震災の前に一度融資を受けたので当面は問題ないと考えていますが、この状況が続いてしまうと資金繰りに対して何らかの手を打つ必要が生じてくるでしょうね。」

リエ
「もしそうなったら何か良い方法はありますか?」

黒田
「そうですね、3月31日に終了するはずだった『中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律』が平成24年3月31日まで延長されましたので、今抱えている借入金の毎月の返済額を減らしたりするにはこの法律に基づいて借入先である金融機関に要請する、というのがありますね。ただ、この法律を利用するには、いずれ経営を立て直してきちんと返済できるようにするための再建計画を作る必要があります。」

リエ
「なるほど、結構大変そうですね。」
 


黒田
「あとは日本政策金融公庫が行っているセーフティネット貸付制度や、保証協会が行っているセーフティネット保証制度を利用して融資を受けるのも方法の一つですね。両者共に前年比等で業績が一定以上悪化した場合に、一般の貸付や一般の保証とは別枠で融資や保証を受けることができます。これは、震災による業績悪化だけでなく、その他の理由による業績悪化の場合にも利用できます。」
 
旭課長
「もしもの時は、まずそれを利用することになるでしょうね。」

黒田
「そうですね、ただこの制度は以前からあるので、既に利用済みの会社も多いんですよ。」

旭課長
「そうですか、確かに震災前からあまり状況は良くなかったですからね。ほかには何かありますか?」

黒田
「そうですね、例えば、今回の震災の影響で事業の休業を余儀なくされた場合、事業を縮小した場合などは、雇用調整助成金や中小企業緊急雇用安定助成金の利用も検討できますね。」
 

リエ
「なるほど、色々あるんですね。もしもの時が来ないのが一番いいですけど、被災地では既にもっと大変な状況になっていますから、こちらはしっかり仕事して、大変な状況になっている人達の援助ができるようにしたいですね。」

 
旭課長
「その通りだね。」