倒産防止共済制度
   
カテゴリ:財務/資金繰り
作成日:01/14/2003
提供元:アサヒ・ビジネスセンター
  


いつも積立金をしている信用金庫の南条支店長が新年の挨拶に来られて、社長と話をしています。
 


社長
「最近、得意先の倒産が増えて困ってますよ。不渡手形も年々増えていますし。得意先が倒産した場合に、無利子で借入できる国の制度があるそうだけど、どういう制度ですか?」
 
南条支店長
「中小企業倒産防止共済制度のことですね。この制度に加入して6ヵ月経過すると、取引先事業者が倒産して売掛金や受取手形などの回収が困難になった場合、掛金の10倍の範囲で共済金からの借入が受けられるというものです。借入は無担保・無保証人・無利子で受けることができるという制度です。」

社長
「それは助かりますね。加入の条件はどのようになっていますか?」

南条支店長
「製造業では、従業員300人以下または資本金1億円以下、卸売業では、従業員100人以下または資本金7千万円以下、小売業・サービス業では従業員100人以下または資本金5千万円以下です。御社は加入条件に入っています。」

社長
「取引先の倒産というのは、どのような事態をいうのですか?」

南条支店長
「破算、民事再生開始、更生手続開始、整理開始、特別清算開始の申立てがされること、または、手形交換所に参加する金融機関によって取引停止処分を受けること、とのことです。零細企業によくある夜逃げとか内整理は含まれません。」

社長
「掛金というのはどのくらいですか?」
 

南条支店長
「月額5千円から8万円の範囲で、掛金の総額が320万円になるまで掛けられます。掛金は全額損金になるという税務上の特典もありますし、40ヵ月以上掛金を納付すれば、解約しても掛金が100%戻ってきますので、節税にもなります。」

 
社長

「手続きの窓口はどこになるのですか?」

南条支店長
「銀行、信用金庫、商工会議所などが窓口になっています。当信用金庫で取り扱っていますので、是非ご検討ください。」