源泉徴収税額表の丙欄はいつ使うの?
   
カテゴリ:経理事務
作成日:01/23/2007
提供元:アサヒ・ビジネスセンター
  


 平穏でのどかな昼下がり、リエちゃんが休憩しているところへ隣の当山印刷の社長が慌ててやってきました。

当山社長
「リエちゃん、リエちゃん。旭課長はいるかな。」
 

リエ
「申し訳ありません。旭課長は現在銀行へ行っているんですが。」

当山社長
「それじゃ、リエちゃんでいいからちょっと教えてくれるかな。」

 
リエ
「そんなに急いでどうされたんですか。」

当山社長
「それが、給料計算で分からないことがあってね。これなんだけど。」

 当山社長はそう言って平成19年分の源泉徴収税額表を差し出しました。

リエ
「今年から新しくなった税額表ですよね。」

当山社長
「そうなんだけど。実は1月後半と2月だけ短期のアルバイトを雇うことになって、今日が最初の支払日になっているんだが、計算が違うんじゃないかって言われたんだよ。」

リエ
「給料の支払うタイミングはどうなっているんですか?」

当山社長
「週払いの約束だよ。」

リエ
「それで社長は税額表のどれを使用したんですか。」

当山社長
「月額表の乙欄だけど。」

リエ
「あぁ、当山社長それだとたぶん違いますよ。裏を見てみましょうよ。」

当山社長
「あっ本当だ、週払いは日額表って書いてあるね。でもこの日雇賃金ってどういうことかな。」

リエ
「日雇賃金は、同じ日割の賃金でも、その支払対象となる人を2ヵ月を超えない約束で雇用する場合のことを言うんですよ。」

当山社長
「じゃあ、うちの場合は1ヵ月半くらいの約束だから、日額表で日雇賃金の場合は丙欄を使用すればいいんだね。」

リエ
「そうです。」

当山社長
「リエちゃん、ありがとう。急いで戻って給料の再計算するよ。」

 当山社長は問題が解決し、足取りも軽く帰って行きました。
 
 


リエちゃんのワンポイントアドバイス
 源泉徴収税額表には月額表・日額表・賞与に対する源泉徴収税額の算出率表の3種類があり、これらを給与等の支払方法、給与所得者の扶養控除申告書の提出の有無、雇用期間等を加味しながら使い分ける必要があります。やっぱり迷ったときは、早めに最寄りの税務署か信頼できる税理士さんなどに質問するほうがいいですね。