Fintech(フィンテック)って何?
   
カテゴリ:経理事務
作成日:05/31/2016
提供元:アサヒ・ビジネスセンター
  





リエ
「黒田さん、最近Fintech(フィンテック)って言葉をよく耳にしますけど、何のことか分かりますか? 私達の経理業務にも関係あるみたいなんですけど。」

黒田
「Fintech(フィンテック)というのは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語だそうです。例えば、スマートフォンを使ってクレジットカードの決済を行ったり、ネットショップの販売データや決済データに基づいて融資を行ったり、インターネットバンキングの取引データやクレジットカードのWEB明細データに基づいて自動的に会計帳簿を作成したり、というようにIT技術等を利用して様々な金融に関するサービスを行うことをいうようです。」



リエ
「分かったような、分からないようなという感じですが、預金取引やカード取引データから会計帳簿を自動的に作成してくれるのは有難いですね。でもそんなことが可能なんでしょうか。」

黒田
「もちろんインターネットバンキングやWEB明細等の契約が前提とはなりますが、毎月必ずある定型的な取引や、取引先名だけで取引内容が特定できるケースは少なからず存在しますので、そのような取引データに勘定科目や消費税処理区分等を予め関連付けておけば、自動的に仕訳に変換して会計ソフトに読み込ませることは可能です。今お使い頂いている会計ソフトにも今度そのような機能が追加されますよ。」

リエ
「そうか何も全ての取引を自動化しなくてもいいんですね。取引先によって勘定科目や消費税処理区分がある程度決まっていますから、そういった仕訳だけでも自動化できれば効率が良くなるかもしれません。ぜひ使ってみたいです。」

黒田
「入力効率の向上だけでなく、一部の金融機関が会計ソフトの開発会社と提携し、金融機関の顧客にその開発会社のクラウド型会計ソフトを利用してもらって、入力した会計データを金融機関が確認できるようにすることで、融資をよりスムーズに実行できるようにするといったサービスもあるようです。」

リエ
「会計データを確認できると、どうして融資がスムーズになるんですか。」

黒田
「いつでも最新のデータが確認できること、決算書や試算表だけでは分からないその会社の資金の流れや、季節変動等も確認できるので、顧客の資金需要に素早く適切に対応することが可能になるということのようです。」

リエ
「なるほど、お金を貸す側の考えとしてはもちろん理解できますが、借りる側としては内情を全て見せてしまうということに抵抗を感じてしまわないでしょうか。」

黒田
「そうかもしれませんね。このようなサービスが一般的になるかどうかは私も分かりませんが、近い将来取引のある金融機関からそのような提案を受けるかもしれませんよ。」

リエ
「そのときにどうするかはやはり社長の判断になると思いますが、もしそのようなことになっても問題のないよう、今後も適切な経理処理をしていかなければいけませんね。」

黒田
「そうですね、私共もしっかりサポート致します。」

リエ
「よろしくお願いします。」